ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ウォルター少年と…、風の痛み、バレエ・カンパニー、ワイルド・レンジ、花咲ける騎士団、シュレック2、セイブ・ザ・W、機関車先生
ーズ第2作の特別映像が、来日した監督の解説付きで上映さ
れた。                        
上映されたのは、全体で約30分の動画映像の途中にスライド
による解説を挟んだもので、説明によると、物語の前半が紹
介されたということだが、これでもまだ前半?と思うくらい
に盛りだくさんの展開だった。             
前作は、おとぎ話の世界を根底からひっくり返すような展開
で、いろいろ登場するキャラクターのパロディも面白かった
が、今回もその基本姿勢は変わっていないようだ。    
特に、新登場の「長靴をはいた猫」はいろいろな働きをする
ようだし、今回の上映にはなかったが、ピノキオも活躍する
らしい。この他、妖精のゴッドマザーが裏でいろいろ糸を引
いているようだったり…。               
上映後の記者会見で、製作者のカツェンバーグが「ディズニ
ーがユーモアを理解してくれることを祈っている」と言うく
らいの内容になっているようだ。            
ストーリーは、本編を見るまで紹介できないが、映像に関し
ては、前作以上に緻密に描かれていて、前作から3年間の技
術の進歩を目の当りにした感じだった。特に、今回はフィオ
ナ姫の両親を訪ねるという展開で、人間のキャラクターも見
事に描かれていた。                  
なお記者会見では、『シュレック3』についての発言もあっ
たが、それについては、5月1日付の第62回の方で報告する
ことにしたい。                 
                           
『セイブ・ザ・ワールド』“The In-Laws”        
1979年にアラン・アーキン、ピーター・フォーク共演で映画
化された『あきれたあきれた大作戦』を、マイクル・ダグラ
ス、アルバート・ブルックスの共演でリメイクした作品。 
ダグラス扮するCIAエージェントが、ブルックス演じる息
子の婚約者の父親を、自分が作戦展開中の国際的な陰謀事件
に巻き込んでしまうというアクションコメディ。     
CIAエージェントのスティーヴは、ゼロックスのセールス
マンを隠蓑に、世界中を飛び歩き、現在は武器密売に絡む国
際組織の撲滅作戦を展開中。しかし、一人息子の結婚式が迫
り、今まで任務に追われて親らしいことをしてこれなかった
スティーヴは、今度こそ親の責任を果たそうとしている。 
そんな彼を、FBIは任務とは知らずにマークし、スティー
ヴと接触した婚約者一家にも捜査の手が伸びる。しかも行き
がかり上、スティーヴは婚約者の父親を、自分の相棒として
組織との交渉の席に連れていかなければならなくなる。それ
でもスティーヴは、自分の作戦と息子の結婚式を両立させよ
うと、最後まで努力を続けるのだが…。         
ダグラスにとっては久しぶりのコメディということだが、映
画の中でダグラスはもっぱらアクションに専念していて、コ
メディの方はブルックスにお任せという感じだ。そして、こ
のブルックスのコミックぶりが、オーソドックスなハリウッ
ドコメディという感じで、最近のどぎつい笑いではなく楽し
めた。                        
それに本作では、音楽も良いギャグになっていて、スティー
ヴの作戦実行中は、ポール・マッカートニーの『007/死
ぬのは奴らだ』が流れたり、舞台がフランスに移ると『男と
女』のテーマが流れるといった具合。この音楽が、最後には
とんでもない展開の前触れになるのも笑わせてくれた。  
なおクロード・ルルーシュが、『男と女』の次に撮った『パ
リのめぐりあい』に出演のキャンディス・バーゲンが、本作
ではスティーヴの元妻役で登場。『男と女』が使われている
のは、その辺の絡みもあるのかも知れない。その他にも、ス
タンダード音楽の名曲がいろいろ楽しめる作品だった。  
それにしても、ウェストポーチがあんなに笑いに種にされる
ものとは知らなかった。                

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04月30日(金)
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