ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ゴッド・ディーバ、スイミング・プール、イン・ザ・カット、リアリズムの宿、スクール・オブ・ロック、卒業の朝、上海家族
り上げていると感じる。                
そしてその物語の中に、教師や生徒のそれぞれの持つ挫折感
などが巧妙に描かれている。              
映画は、教師役のケヴィン・クラインと、生徒役のエミール
・ハーシュをフィーチャーしたもので、その一点でも良くで
きている。なお、1970年代に男子高だった学校が、最後に映
る現在では共学になっているという辺りに時代性を感じた。
                           
『上海家族』“假装没感覚”              
中国の女性監督が描いた現代上海を舞台にした女性映画。 
主人公は、英語の教師をしている母親とその15歳の娘。その
母親が2年間の不倫を解消できない夫と離婚し、娘を連れて
実家に戻る。しかし実家は弟の結婚を控え母子のいる場所は
ない。やむなく子連れの男性と再婚するが、男はけちで入浴
にまで注文をつける。                 
そんな母子の行き着く先は…。             
女性監督と言うこともあるのだろうが、主人公の母子を含め
登場する女性たちが見事に本音を語るところが気持ち良い。
祖母の昔の女性を代表するような発言や、弟の嫁なども見事
に言いたいことを言う。                
それに対して男たちのだらしなさ。これを見ると、中国の男
性も日本の男性と同様、相当に目標を見失っているようだ。
そんな男たちを尻目に女たちはしたたかに生き抜いて行く。       
なおプレスの解説によると、中国は政治体制の変革で不動産
の個人所有が認められたが、法律上の問題でその権利のほと
んどは男性が独占してしまったのだそうだ。その事実を踏ま
えると、この映画の結末の意味は、日本人が考える以上のも
ののようだ。                     

02月29日(日)
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