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On the Production
by 井口健二
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■シービスケット、ニモ、ガーデン、すべては愛のために、ケイティ、戀之風景、気まぐれな唇、アンダーワールド、マトリックス
それにしても、韓国映画のベッドシーンの大胆さにはいつも
ながらに驚かされる。本作でも前後2回のベッドシーンがあ
るが、ちょっと恐れ入ったという感じだ。撮影中、酒は本物
が使われているそうだが・・・。            
                           
『アンダーワールド』“Underworld”          
今年9月にアメリカ公開され、No.1興行を達成したファンタ
シー映画。アメリカ公開は、ソニー・ピクチャーのジャンル
・レーヴェル<スクリーン・ジェムズ>で配給された。  
物語の背景は、長年続いてきた吸血鬼と狼人間の戦い。しか
し400年前、吸血鬼の1人が狼人間の君主を倒して戦いは終
結。そして現代、主人公の吸血鬼の女戦士セリーンは狼人間
の残党の掃討に当っていたが、その任務も終りが近いように
見えていた。                     
ところがある日、セリーンは、狼人間たちが1人の人間の男
性の後を追っていることに気づく。その男性に隠された謎、
それは戦い始まりよりもさらに以前に遡る吸血鬼と狼人間の
間の秘密の関係を暴くものだった。           
女性が活躍するアクション映画がブームだが、本編もその1
本。しかも監督はMTV出身のデビュー作というのだから、
最近の映画の見本のような感じの作品だ。        
映画では、基本的には不死身の設定の女性主人公が、飛んだ
り跳ねたり2丁拳銃をぶっ放したりと大活躍する訳で、特に
若年層に受ける要素は充分というところだ。       
しかも映画では、狼人間に向けられる銃弾が銀製というのは
定番だが、これを液体の硝酸銀にして除去し難くしたり、逆
に吸血鬼に向けられる銃弾は紫外線を発光する曳光弾だった
りと、細かいところがいろいろ押さえられているのも面白か
った。                        
さらに、昔の狼人間は吸血鬼の昼間の守護者で奴隷だったと
いう発言が出るなど、伝説もよく踏まえられていて、物語の
原案は、レイズ役で出演もしているケヴィン・クレヴォーだ
そうだが、かなり良く研究している感じだった。     
なお、第48回の製作情報で紹介した通り、本作は3部作とす
る計画で、すでに続編の準備開始が発表されている。   
                           
『マトリックス/レボリューションズ』         
                “Matrix Revolutions”
初夏に公開された『リローデッド』に続く完結編。    
一般公開は、11月5日の日本時間午後11時に、全世界同日・
同時刻封切される。                  
巻頭、話が突然始まるのにまず面食らった。確かに前作の公
開は半年前だから、憶えているのが当然と言われればそれま
でだが、余計なことは一切排するという潔さも気持ちの良い
ものだった。                     
という訳で、物語は前作の終ったところから始まる。つまり
マシン軍団のザイオン突入まであと20時間余りというところ
から、人類とマシンとの雌雄を決する戦いが描かれるという
訳だ。                        
正直に言って、この手の映画を見慣れて来た者にとっては、
今回の話の展開には、これはと言うような意外性は余りなか
った。と言うか、予想通りの結末に向かって、まあこれ以外
の展開はないというところだろう。それだけに安心して見て
いられた感じだ。                   
とは言え、タイムリミットに向かってのハラハラドキドキの
展開はあるし、女性客の涙腺を刺激するようなシーンも用意
されているという具合で、何しろサーヴス精神の旺盛さには
頭が下がった。よくこれだけの展開を2時間9分に納めたも
のだ。                        
お決まりのネオとスミスの死闘も、たっぷりとしかし長過ぎ

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11月02日(日)
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