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On the Production
by 井口健二
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■第50回
なお、ディジタル・ドメインの映画製作はこれが第2作と
なるが、第1作の“Secondhand Lions”(実写によるファミ
リーコメディ)は今年9月に公開され、4週間で3500万ドル
の興行成績を上げている。
この他のジョンスンの話題では、第46回で紹介したように
F・ゲイリー・グレイ監督で進められることになった『ゲッ
ト・ショーティ』の続編“Be Cool”に、ジョン・トラヴォ
ルタ扮するチリ・パルマーのボディガード役で出演する計画
も発表されており、この作品は11月に撮影開始されることに
なっているようだ。
* *
そろそろシーズンということで、クリスマステーマの映画
の話題が2本届いている。
まずは、『女神が家にやってきた』のアダム・シャンクマ
ンの監督で、“Four Christmases”というコメディ作品がス
パイグラスで計画されている。
内容は、共に両親が離婚してそれぞれ別の結婚をしている
という経験を持つ若いカップルが、クリスマスの日にその4
つの家族を訪問するというもの。オリジナルは、マット・ア
レンとケイレブ・ウィルスンという脚本家コンビが執筆し、
今年6月にスパイグラスが最低65万ドルから、最高100万ド
ルの契約金で購入した作品だが、現在はこれをテレビ出身の
ハワード・グールドがリライトしているということだ。
そしてこの映画化にシャンクマンが契約を結んだというも
ので、さらに映画の配給を新たに契約したコロムビアで行う
ことも発表されている。因に、スパイグラスは、元はディズ
ニーと、02年からはドリームワークスと配給契約を結んでい
るが、今年からさらにコロムビアとも契約を結んだもので、
その第1作としてこの作品が選ばれたということだ。
一方、コロムビアでは、01年にジェニファー・ロペスが主
演した『ウェディング・プランナー』でシャンクマン監督作
品を配給したことがあり、その繋がりでも好適の作品となっ
たようだ。
ただし、シャンクマン監督のスケジュールでは、次回作に
はディズニーで“Enchanted”が予定されており、同社でリ
メイクの“Topper”と、さらにワーナーで“The Jetsons”
の計画にもタッチしているということで、一応、第1作と明
言されている限りは、この内のどこかに割り込むことになる
のだろうが、前作が1億ドル突破の監督では、その交渉も大
変になりそうだ。
* *
もう1本は、『ブロードウェイと銃弾』などの名バイプレ
イヤー、チャズ・パルミンテリが長編映画監督に初挑戦する
作品で“Noel”。
内容は、いろいろな問題を抱えるマンハッタンの人々が、
クリスマスの季節の魔法によって、それぞれの問題に向かう
勇気を持つようになる姿を描くもの。デイヴィッド・ハバー
ドという作家の脚本にパルミンテリが目を止め、自らの監督
で映画化を進めたというものだ。
因に、パルミンテリは、93年にロバート・デ=ニーロが初
監督した『ブロンクス物語』の脚本でも知られるが、元々こ
の作品はパルミンテリがブロードウェイで上演した一人芝居
を映画化したもので、劇作家及び演出家としての評価は以前
から高いようだ。
そして今回の映画化には、パルミンテリ自身の他、ポール
・ウォーカー、スーザン・サランドン、ペネロペ・クルスら
が出演を熱望し、特にウォーカーは、脚本を呼んだ後でエー
ジェントに連絡し、以前に紹介した“Into the Blue”への
出演スケジュールを再調整して、その撮影前に本作への出演
ができるようにしたということだ。
撮影は、11月3日にモントリオールとニューヨークで開始
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11月01日(土)
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