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On the Production
by 井口健二
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■第33回
かも知れない。                    
        *         *        
 後半は、発表されたばかりのアカデミー賞候補について書
いておこう。                     
 まず気になるのは長編アニメーション部門だが、大方の予
想通り、『アイス・エイジ』『リロ・アンド・スティッチ』
に『千と千尋の神隠し』、それに『スピリット』と『トレジ
ャー・アイランド』という5本になった。個人的には『スチ
ュアート・リトル2』にもちょっと期待したが、やはりアカ
デミーは保守的だったということだろう。        
 この内、『スピリット』はドリームワークスの作品で2年
連続というのはちょっと考えにくい。そこで興行成績No.1の
『アイス・エイジ』と他の3本ということになる訳だが、こ
こで日本のマスコミは、宮崎アニメとディズニーアニメの争
いなどと言い出している。               
 確かに、『アイス・エイジ』の日本公開はすでに終ってし
まっているので、これから公開されるディズニーの2本との
対決というのは話題を作りやすいのだが。実は『千と千尋』
のアメリカ配給はディズニー(ブエナ・ヴィスタ)が行って
おり、『リロ』『千』『トレジャー』は、アメリカではすべ
てディズニー作品の扱いなのだ。            
 ということで、今回の争いは『アイス・エイジ』対ディズ
ニー3作品となる訳だが、そうなるとディズニーが3本の内
のどの作品に力を入れるかが焦点になってくる。ここで『ト
レジャー』は一歩後退となりそうだが、さて『リロ』『千』
のどちらにディズニーは取らせたいかということだ。   
 まあ、その意味では、宮崎アニメとディズニーアニメの争
いというのはディズニー内部で激しそうだが、やはり外様の
難しさは感じてしまうところだ。先に『千と千尋』が受賞し
たアニー賞などは、作品の評価が素直に結果に現れるが、ア
カデミー賞というのはそういうものではない。      
 ディズニーとしても、『アイス・エイジ』に勝ちたいのな
ら、『千と千尋』の方を押すべきだとは思うが、人間関係が
関わってくるとなかなか難しい。その意味でも、最終結果が
どう出るかが面白いと言える。これでもし『千と千尋』が取
ったら、それは大事件ということだ。          
        *         *        
 この他の気になる部門では、視覚効果賞の候補は、『ロー
ド・オブ・ザ・リング/二つの塔』『スパイダーマン』『ス
ター・ウォーズ:エピソード2/クローンの襲撃』の3作品
になった。『SW』は何とか候補になったが、実は今回候補
になったのはこの1部門だけ。一方、『LOTR』は作品賞
を含む6部門の候補になっており、勢いの違いを感じるとこ
ろだ。なお、『スパイダーマン』は音響部門の候補にもなっ
ている。                       
 さて、賞の行方はということになると、まず『LOTR』
の2年連続はあるかというところが注目。一方、『SW』は
3年前の雪辱を果たしたいところだが、もし『スパイダーマ
ン』ということになると、ILMを追い出されたジョン・ダ
イクストラが『SW』を阻止することになる訳で、これも面
白いところだ。                    
 あとは、メイクアップ賞の候補に『タイムマシン』とサル
マ・ハエックが主演女優賞候補にもなっている“Frida”が
ノミネートされており、SF作品以外の候補は興味を引かれ
るところだ。                     
 また、外国語映画賞部門では、脚本賞と監督賞の候補にも
なっている『トーク・トゥ・ハー』が候補にならなかったの
が意外だった。もう1本の脚本賞候補の『天国の口、終りの
楽園』の方は、本国での公開が01年で権利がなかったようだ
が。『トーク・トゥ・ハー』は、別ページの試写作品の紹介

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02月15日(土)
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