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On the Production
by 井口健二
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■散歩する惑星、北京ヴァイオリン、二つの塔、クローサー、ロストイン、ノーグッド、レプリカントジョー、キャッチミー、ピノッキオ
原作は19ページの短編だそうだが、ハードボイルドの元祖と
も言われるハメットの味を活かし、一方、監督ボブ・ラファ
エルスンが、特有の男女の機微を見事に描き出して素敵な作
品に仕上げている。
主演は、サミュエル・L・ジャジュスンとミラ・ジョヴォヴ
ィッチ。今、乗りに乗っている2人の共演も魅力だ。
『近未来蟹工船/レプリカント・ジョー』
自主映画の松梨智子監督による最新作。過去にいろいろな受
賞歴もある監督のようだが、僕は今回初めて鑑賞させてもら
った。
監督はバカ映画の女王と呼ばれているようだが、この作品の
物語自体はそれほどバカとも思えないし、日本映画としては
むしろまともすぎる作品だろう。実際もっと意味不明の作品
を何度も見ているので、ほっとした感じがした。
映画自体は悪いとは思わない。ただし、舞台俳優を起用した
演技は映画のものではない。この演技を舞台で見たのなら、
多分それほどの違和感はないのかも知れないが、特に外国映
画のナチュラルな演技を見慣れている目には、かなり辛いも
のがあった。
物語は、労働力をアルバイトで賄うことで成功した企業の社
長が、中国進出のために賃金のカットを通告する。これに対
して主人公は、組合を作って対抗しようとするのだが、その
設立総会の席上で手痛い仕返しを受ける。
こうして会社を追われた主人公は、社長や自分を裏切った元
の同僚達への復讐のために、マッドサイエンティストの元で
最強のレプリカントとなる処置を受ける。
一方、実は高校の同級生だった社長と主人公の間で翻弄され
た主人公の妻は、一人で生きようとするが、中国人マフィア
の首領などの間を流されて行く。
そしてついに、主人公が復讐を遂げる日がやってくる。
結局、何がバカなのかと問われれば、マッドサイエンティス
ト云々という辺りになるのだろうが、SF映画の観点から言
えば順当な感じだし、それを除いた物語は、日本映画ではよ
くあるレベルの話のように思える。
結末だって、旅客機を乗取って高層ビルに突っ込む現実より
は、よほどまともだろう。正直に言って、もっと馬鹿な映画
を見たかった、そんな感じがした。
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
“Catch Me If You Can”
スティーヴン・スピルバーグ監督、レオナルド・ディカプリ
オ、トム・ハンクス主演の犯罪ドラマ。16歳から21歳までで
280万ドル(映画では400万ドルになっている)を稼いだとい
う天才詐欺師フランク・アバグネイルの実話に基づく作品。
主人公は、16歳の時に町の名士だった父親が没落し、両親が
離婚したこともあって家出、預金も使い果たした少年は、誕
生日に父親が開いてくれた口座の小切手帳を使って大手銀行
を相手に大胆な詐欺を始める。
その手口は、大手航空会社Pan-Amのパイロットの制服を着る
ことで相手を信用させ、多額の小切手を現金化させるととも
に、他の飛行機会社の便に無料で乗り込み、全米を渡り歩く
ことで不渡りになるのを遅らせ、足が着かないようにすると
いうもの。
その大胆な手口に、FBIは大人の犯罪者を追うが、やがて
一人の捜査官が、犯人が子供である可能性に気付く。そして
捜査官の元へ犯人からの電話が掛かり始める。
1960年代の、今とは違う時代の物語。その雰囲気が、また僕
らの気持ちを楽しませてくれる。何たって、ニューヨークの
Pan-Amビルは出てくるし、尾翼にPan-Amのマークの着いた飛
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02月02日(日)
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