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On the Production
by 井口健二
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■ブラッド・ワーク、抱擁、ブラッディ・マロリー、ケミカル、ヘヴン、銀幕のメモワール、レッド・ドラゴン、リロ&、ウォーク・トゥ
同じ原作では、1986年に“Manhunter”(邦題・刑事グラハ
ム/凍りついた欲望)の題名で、マイクル・マン監督による
映画化があり、今回はその再映画化となる。
ただし、原作もオリジナルの映画化も、元々はレクターに重
点を置いたものではなかったが、今回はプロローグとエピロ
ーグも追加されてレクターが前面に登場している。そしてそ
のレクター役は、当然のことながらアンソニー・ホプキンス
が演じている。
監督はブレット・ラトナー。MTVの出身で、ジャッキー・
チェン、クリス・タッカー共演の『ラッシュアワー』などで
知られるこの監督に、ハンニバル・レクターはイメージがち
ょっと違うと思われるが、意外とこれが良かった。
確かに、ジョナサン・デミ監督の『羊たちの沈黙』や、リド
リー・スコット監督の『ハンニバル』のような芸術作品とい
うものではないが、実にハリウッド映画らしいちょっと軽め
の乗りがこの作品には活かされている感じがした。
実際、前2作のようなグロテスクな描写も少ないし、その割
りにはサスペンスの盛り上げも堅実で、派手なアクションも
あり、楽しめる。それに、デミ作品でオスカーを受賞したホ
プキンスを始め、複数回の候補になった俳優がずらりと並ぶ
配役も見ものだ。
物語は、重傷を負いながらもレクターを逮捕(これがプロロ
ーグで描かれる)し、喝采を浴びるが、FBIを引退したグ
ラハムの基へ、元の上司が訪ねてくる。元上司は満月の夜に
起きた2つの一家皆殺し事件を、次の満月までに解決する協
力を要請しに来たのだ。
グラハムは、気遣う家族を残して協力に向かう。そして事件
現場を訪れた彼は早くも犯人の特徴を掴み、犯人像の絞り込
みに貢献する。しかし犯人の目的が判らない。そこで彼は収
監されているレクターを訪ね、条件と引き換えにヒントを得
ようとするのだが…。
こうして、グラハムとレクター、そしてレッドドラゴンと名
乗る殺人鬼との三つ巴の戦いが始まる。
上にも書いたように、前2作に比べると軽く作られているの
で、前2作の好きな人には少し物足りないかも知れない。し
かし娯楽映画としてはこれで充分。前作の最後でレクターは
東京に向かっているが、この調子ならその作品も作りやすく
なりそうだ。
『リロ・アンド・スティッチ』“Lilo & Stitch”
アメリカでは夏前に公開されて、第1週は『マイノリティ・
リポート』を抜いて、週末興行第1位に輝いたディズニー製
作の今年の長編アニメーション。
物語は、銀河連邦所属の科学者が、本来は禁止されている生
物実験で作り出した究極の生物兵器のモンスター。そいつが
護送の途中で脱走し、野生生物保護地区の地球という星に逃
げ込んだことから始まるアドヴェンチャー。
元々親は無く手に触れるものをすべて破壊するようにプログ
ラムされたモンスターと、交通事故で両親を亡くし姉との二
人暮らしで突っぱてしか生きていけない少女との交流が、ハ
ワイを舞台に描かれる。
ディズニーアニメのSFネタは、前回の『アトランティス』
が何ともはやという感じだったが。今回はそれなりに捻りも
利かせて結構面白い。アクションもどんどんエスカレートし
て行くのがうまく展開しているし、作品自体の出来は良いと
思う。
ところが、突然ロズウェル1973年なんていう台詞が出てくる
と、アメリカでは大受けになるのだろうが、日本ではねー。
かと言って落ちに関わるので、事前に解説しておくという訳
にも行かないし、難しいところだ。
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12月02日(月)
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