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On the Production
by 井口健二
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■東京国際映画祭(前)
され、歌と踊りが始まる。そんなシーンに人々のヴァイタリ
ティを感じる。特に子供たちの快活さには、驚きと同時に感
動を覚えた。
なおこの作品も、先に別の映画祭への出品が判明したため、
映画祭規約により選外となっている。
(特別招待作品)
『ザ・リング』“The Ring”
この作品も、内容を紹介する必要はないだろう。一種の社会
現象にまでなった和製ホラー映画のハリウッドリメイク版。
ホラー映画だから驚かされるのは当然だが、この映画で一番
驚いたのは、何と言っても物語が日本版映画とそっくりだっ
たということだ。もちろん貞子の設定などは違うのだが、ク
ライマックスの貞子(ハリウッド版はサマラ)の登場シーン
などはほとんど丸写しに近い。
このシーンには、当初の情報ではモンスターが出てくるとい
う話で写真もあったのだが、完成版ではそんなものはまるで
なし、アメリカ公開が2カ月遅れたのは、これを撮り直して
いたのではないかと勘繰りたくなる程だ。
実際、アメリカでもいろいろな試みはしたが、結局日本版を
超える映像は作れなかったということかもしれない。確かに
日本版のあのシーンは出色の出来だから、それも仕方のない
ことだろう。小手先の小細工をしなかっただけ、かえって潔
さを感じた。
実は、上映の前に記者会見があって、そこでの「なぜ日本映
画をリメイクしようと思ったのか」という問いに対して、製
作者のウォルター・F・パークスが、「ハリウッドでの日本
映画のリメイクには伝統がある。60年代にハリウッドの西部
劇が確立したのは、黒沢監督の作品のおかげだ」と答えてい
たのも嬉しかった。
もちろんハリウッド映画であるから、VFXを始め、いろい
ろな部分でたっぷりとお金の掛かったシーンが繰り広げられ
て、その緻密さは日本版超えている。日本版を見ていない人
はもちろんだが、見ている人でも一見の価値があるし、見て
損はないと思う。
10月31日(木)
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