ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■第12回+光の旅人、コラテラル・ダメージ、フィスト・オブ・フューリー、E.T.、パコダテ人
その一方で、男はまだ一握りの天文学者しか知らない星の謎
を解き明かし、 K-PAX星では常識だと言い切る。     
やがて男は K-PAX星に帰る日が近いと言い出す。そしてその
日付からパウエル博士は、男の過去を探り当てるのだが…。
果たして男は本当に異星人なのだろうか。        
精神病院に限らず病院を描いたヒューマンドラマは名作を作
りやすいが、これが異星人を自称しているとなると、SFフ
ァンとしては微妙な感覚になってくる。つまり結末がSFフ
ァンとして納得できるか否かということなる訳だが、この作
品はその点が実に巧みで、なるほどアメリカでも高く評価さ
れた理由が判る気がした。               
物語の中で、子供たちが主人公を「データだ、データだ」と
囃すシーンがあって、『新スター・トレック』のデータ少佐
はアンドロイドであって異星人ではないのだが、いまだにア
メリカの子供にはこれで通るということに驚いた。    
それにしてもブリッジスも以前に『スターマン』で異星人を
演じていたが、それが巡ってこういう映画にこの役柄で出演
するというのも面白い。確か『スターマン』もテレビ化され
て、それなりに人気もあったはずだが、それはもう子供は覚
えていないのだろうか。                
                           
<4月20日封切り>                  
『コラテラル・ダメージ』“Collateral Damage”     
9月11日の事件のために公開延期になっていたアーノルド・
シュワルツェネッガー主演のアクション大作。      
消防隊長のブルーアは、日夜火災から市民を守るために活躍
していた。そのブルーアの妻子が、コロムビア領事館前で起
きた爆弾テロ事件に巻き込まれて死亡。しかしコロムビア政
府の和平交渉を支援する合衆国は、犯行声明をしたテロリス
トに対するCIAの捜査活動を禁止してしまう。Collateral
Damage=「目的のための犠牲」             
この事態にブルーアは、単身コロムビアのゲリラ支配地域に
潜入し、妻子の復讐を遂げようとするのだが…。     
確かに爆弾テロを克明に描いたシーンは、事件の直後には刺
激的過ぎたかも知れない。しかしそのテロリズムになりふり
構わず復讐を遂げようとする主人公の姿が、当時の世論を必
要以上に煽る恐れがあったとも言える作品で、当時公開した
らそういう受け入れ方がされていたかも知れない。結局、当
時公開しなかったことは正解だったのだろう。決して復讐を
肯定している作品ではないのだから。          
それにしても主人公が消防士というのは…。       
                           
『フィスト・オブ・フューリー』“重振精武門”     
ブルース・リー生誕60周年記念と銘打たれた香港映画。  
リーが創設した拳法ジークンドーを独学で、ということは、
つまり映画から学んで会得し、中国国際ジークンドー連盟ま
で設立してしまったという石天竜が主演している。    
こう書くと何だか怪しげな人物だが、元は北京警察の特殊部
隊に所属して、その間の84年には、ミャンマー国境でヴィエ
トナムの特殊部工作員4人を素手のカンフーで拘束したこと
もあるというのだから、その経歴が詐称でなければこれは本
物といえそうだ。                   
物語は、リーの主演作品『ドラゴン怒りの鉄拳』の後日談を
描いたもので、20世紀初頭の上海で武術道場・精武門の創始
者・元甲の仇を討った弟子陳真は、追求を逃れて故郷・雲南
省に身を隠すが、遂に追手に発見されて闘わざるを得なくな
るというもの。                    
お話はブルース・リー全盛期のカンフー映画そのものという
感じで、最近のジャッキー・チェンやジェット・リーの作品
とは一味違ったレトロなものだが、それに合わせて演じられ

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04月01日(月)
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