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On the Production
by 井口健二
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■二十歳に還りたい。、さよならほやマン、北極百貨店のコンシェルジュさん、鯨の骨、カンダハル−突破せよ−
加した彼は、街中に出現するアバターの中で消えてしまった
彼女に遭遇する。そして彼女がアバターを埋め込んだ彼の部
屋で、彼女は自死の理由を語っていた。
出演は2018年6月紹介『私の人生なのに』などの落合モトキ
と、ミュージシャン/タレントで2016年12月18日付題名紹介
『咲-saki-』などにも出演のあの。あのは本作の主題歌も作
詞・作曲・歌唱している。
他に2020年1月26日付題名紹介『踊ってミタ』などに出演の
横田真悠、2022年7月紹介『夜明けまでバス停で』などの大
西礼芳、さらに前回紹介『市子』などの宇野祥平らが脇を固
めている。
リアルとヴァーチャルの境が曖昧になった世界という触れ込
みの作品だが、僕自身はAR=拡張現実に関しては知識とし
て持っていたものの、「ミミ」に関しては殆んど知らなかっ
た。ただ作中での扱いは少し批判的かな。
そんなこともあるせいか、ARアプリに群がる人々の描き方
には多少悪意も感じられたが、こういう群集心理的なものは
ARアプリに限らないし、そんな全般的な社会現象への批判
もあるのかもしれない。
ただし物語の結末に関しては少しリアルに寄せ過ぎな感じも
して、ここはもっとオープンな結末でもよかったかなという
感じはした。多分監督が真面目なところもあるのだろうが、
折角の設定が勿体ない感じもしたものだ。
とは言えこの説明をしないと意味不明と言い出す連中も出て
くるのだろうが…。出来ればもっとヴァーチャル側に寄せた
結末になれば、それは新機軸の展開として記憶に残る作品に
なったとも思えたものだ。その辺は次回作に期待かな。
公開は10月13日より、東京地区は渋谷シネクイント、シネマ
ート新宿他にて全国順次ロードショウとなる。
『カンダハル−突破せよ−』“Kandahar”
2019年10月13日付題名紹介『エンド・オブ・ステイツ』など
のジェラルド・バトラー主演、リック・ローマン・ウォー監
督で、潜入工作による作戦は成功したものの、機密漏洩で面
が割れた工作員が敵地からの脱出を図るアクション作品。
バトラーが演じるのは、MI6からの出向でCIAの作戦に
従事する潜入工作員。今回はイランの原子力施設の周辺で通
信回線に侵入路を工作し、CIAはその進入路を使って施設
のメルトダウンを引き起こす。
こうして世界をイランの核脅威から守ることに成功した主人
公だったが…。その直後、あろうことかCIAの内部告発に
よる機密漏洩で彼の存在が報道機関を通じて顔写真を含めて
公になってしまう。
このため帰路の飛行便への搭乗が不可能になった主人公は砂
漠を超えてアフガニスタン南部にあるCIAの基地を目指す
ことになる。その距離 400マイル、しかも救援機の離陸まで
30時間しか残されていなかった。
そしてその後を、国家の威信に掛けたイスラム革命防衛隊、
彼の身柄を金づると踏んだパキスタン軍統合情報局、さらに
タリバンの息が掛かったゲリラ、武器商人が率いる武装集団
などが追い始める。
共演は、イラン出身で2019年5月紹介『アラジン』などのナ
ヴィド・ネガーバン、インド出身で2015年『ワイルド・スピ
ード SKY MISSION』などに出演のアリ・ファザール、イラン
出身でスウェーデンで活動するバハドール・フォラディ。
さらにオーストラリア出身のトラヴィス・フィメル、イギリ
ス出身のニーナ・トゥーサント=ホワイトらが脇を固めてい
る。
脚本は、元アメリカ国防情報局の職員でアフガニスタンにも
何度も派遣されたことがあるというミッチェル・ラフォーチ
ュン。2013年のスノーデン事件の頃に職員だったという作者
の実体験の基づくとされる作品だ。
何と言ってもバトラーの主演だから劇中ハラハラドキドキは
たっぷりあるものの、観客は安心して観ていられる作品だ。
その分アクションはしっかりと観られるし、本作では脇を固
める若い俳優の活躍も楽しめる。
その顔触れが国際的なのも嬉しい作品だ。
公開は10月20日より、東京地区は新宿バルト9他にて全国ロ
ードショウとなる。
08月27日(日)
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