ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459554hit]

■蔦哲一朗短編集、ドミノ、ラ・ボエーム、リバイバル69〜伝説のロックフェス〜、火の鳥エデンの花
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
蔦哲一朗短編集
『ワークショップ』
『新宿ステーション界隈の亡霊たち』
『ミカはヴィーナス』
2013年11月紹介『祖谷物語−おくのひと−』などの蔦哲一朗
監督による実験的な試みも含めた短編集。
1本目は、蔦監督自身が講師を務めて2017年10月に行われた
演技ワークショップで撮影された作品ということで、受講者
がなぜ俳優を目指すのかというテーマで独白を行い、彼らを
取り巻く様々な状況が語られる。
そこにはかなり感情の高まりを写したものもあるが、解説に
は虚実織り交ぜてという言葉もあって、シナリオに基づく演
技の部分もあるようだ。その一方では飲み会のシーンで台詞
が他と被る部分もあって、それも演出なのかな。
映画というメディアに対して、いろいろ考察を巡らしている
面もあるような作品になっている。
2本目は8oフィルムを使った正に実験的な作品。コマ撮り
で高速で動く人々の中に動かない被写体だけが浮かび上がっ
てくる。手法的には過去に作品があるようにも思われるが、
その中で演技されているものもあって面白かった。
3本目は、一時期志村けんとのスキャンダルが話題になった
モデルの奥村美香を主演に迎えた作品。YouTuberのラファエ
ル、タレントの加藤沙里らを共演に迎えてこれも虚実入り混
じった作品になっている。
ただ途中に俳優の中村ゆうじを迎えて主人公の演技力を試す
ようなシーンがあって、これが実力をさらけ出す、これは演
出なのか否か。正に芸能界の闇が写し出されたような作品に
もなっている。
因に蔦監督はフィルムに拘って制作を続けているが、画面の
微妙な残像感などにこれがフィルムの特性なのかなと感じさ
せてくれるものがあった。ヴィデオとは異なる質感は間違い
なくあるようだ。
公開は9月15日より、東京地区はシモキタエキマエシネマK2
にてロードショウとなる。
映画ファンなら、観ればそれなりの何かは得られる作品だ。
なお来場していた蔦監督によると、新作の長編作品の準備も
進行中だそうだ。

『ドミノ』“Hypnotic”
2014年1月紹介『マチェーテ・キルズ』などのロバート・ロ
ドリゲス監督が、2012年9月紹介『アルゴ』などのベン・ア
フレックを主演に迎えて作り上げた大方のSF映画ファンを
唸らせる作品。
主人公は中年の刑事。彼は娘と行った公園で一瞬の内に娘を
見失ってしまう。その誘拐犯の男は捕まるが、男には犯行時
の記憶がなく、娘は見つからなかった。そして現在は心療内
科で治療を受けながら職務に就いていたが…。
そんな彼の許に、銀行が襲撃されるとの匿名の通報があり、
張り込んだ彼は1人の男に着目、男より先に貸金庫に入った
主人公は「レヴ・デルレーンを見付けろ」と記入された娘の
写真を発見する。
そして2人の同僚と共に屋上に男を追い詰めた主人公だった
が、突然2人の同僚は暗示に掛かったように互いを撃ち、男
は屋上から飛び降りて姿をくらましてしまう。その後も次々
に謎の事態に遭遇した主人公は、ある女性占い師を訪ね…
共演は2013年8月紹介『エリジウム』などのアリシー・ブラ
ガ、2013年7月紹介『ローン・レンジャー』などのウィリア
ム・フィクナー。
さらに2020年『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で
トレドの父親を演じたJ・D・パルド、2015年7月紹介『タ
ーミネーター:新起動/ジェニシス』などのダイオ・オケニ
イ、2012年5月紹介『ダーク・シャドウ』などのジャッキー
・アール・ヘイリーらが脇を固めている。

[5]続きを読む

09月03日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る