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On the Production
by 井口健二
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■妖怪の孫、NEVER MIND DA 渋さ知らズ 番外地篇、ノートルダム炎の大聖堂、aftersun/アフターサン、THE WITCH/魔女-増殖-
を連れだすことはしないだろう。
そんなこともあって何となく乗れない作品だったが、特には
父親の状況が全く不明なのも気になったところで。それは娘
の目線で語られる物語だから仕方ないところではあるが、常
にもやもやした感じで観てしまったものだ。
増してやそれを20年後の娘の眼で検証するという設定も、映
画の中では明確に意味があったようにも思えず。大体そんな
ムードで描かれていることが評価の対象であったとしたら、
ちょっと映画に対する感覚が違うようにも感じた。
それは多分僕自身の方に問題があるのだろうが。僕にとって
は理解しがたい作品だったと言える。ただヴィデオカメラの
扱いや、とどめのファンタレモンの登場にはやられたという
感じはしたが。
公開は5月26日より、東京はヒューマントラストシネマ有楽
町、新宿ピカデリー他にて全国ロードショウとなる。

『THE WITCH/魔女-増殖-』“마녀 Part2. The Other One”
2018年5月紹介『V.I.P.修羅の獣たち』などのパク・フンジ
ョン監督が2018年に発表した『THE WITCH/魔女』の続編。
因に監督は〈魔女ユニヴァース〉を構築する意向だそうだ。
映画の開幕はとある秘密研究所で起きる大殺戮戦。その闘い
で生き残った1人の少女が雪の中を彷徨い歩いて行く。その
後を追う2つの組織。その追跡者はそれぞれそれなりの超能
力を持つメムバーだったが…。
生き残った少女はやがて1軒の農場に辿り着き、そこに暮ら
す姉弟によってつかの間の安息が与えられる。しかしその姉
弟は父親が遺した農場の土地を巡って地元の権力者との抗争
を抱えていた。
ところがその権力者が派遣した暴力集団を少女はあっという
間に殲滅してしまう。こうして暴力集団vs姉弟と少女。さら
に少女を追跡してきた2つの組織との4つ巴の戦いが勃発す
る。それは済州島の花火大会の日だった。
出演は1408人のオーディションで選ばれたというシン・シア
と、映画出演は2013年以来というパク・ウンビン。それにパ
ク監督とは2度目のコラボレーションというソン・ユビン。
他に2022年『キングメーカー大統領を作った男』などのソ・
ウンス、『V.I.P.』にも出演のイ・ジョンソク。また2009年
8月紹介『母なる証明』などのチン・グ。さらに前作にも登
場のチョ・ミンス、キム・ダミらが脇を固めている。
前作を知らずに見ていると、少女を追いかける2つの組織の
違いが良く判らなくて、互いに対抗しているようだが、その
一方は韓国語、他方は中国語を話しているのはそういう設定
のものなのかな。
超能力者の集団同士の戦いということでは X-Menなども思い
浮かぶが、様々な超能力が混淆するアメコミに比べると、あ
る種の肉弾戦に終始する本作は力は入ってしまうかな。ただ
見た目は繰り返しばかりになってしまうが。
まあいずれにしてもアメコミとは違ったユニヴァースが構築
されることは期待したいものだ。
公開は5月26日より、全国ロードショウとなる。

03月12日(日)
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