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On the Production
by 井口健二
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■ナイチンゲール、三島由紀夫VS東大全共闘(モルエラニ、ハーレイ・クィン、仮面病棟、ペトルーニャ、ケアニン、サーホー、新喜劇王、劇場)
“Dead Pigs”で注目されたキャシー・ヤンが担当した。公
開は3月20日より、全国ロードショウ。)
『仮面病棟』
(現役の医師でもある作家の知念実希人が2014年に発表した
小説を原作者自らの脚色で映画化した作品。監督と共同脚本
を2019年7月7日題名紹介『任侠学園』などの木村ひさしが
担当した。主人公はある過去を背負う医師。そんな主人公が
先輩医師の口添えでとある病院の夜間の当直にやってくる。
ところがその夜、近所のコンビニを拳銃で襲ったピエロのマ
スクの強盗が誤って銃創を負わせたという若い女性を連れて
病院に押し入り、主人公と院長、それに看護師を人質にして
立て籠りを始めるが…。その病院には大きな秘密があるよう
だった。出演は本作が初単独主演の2019年9月22日題名紹介
『そして、生きる』などの坂口健太郎。他に永野芽郁、内田
理央、江口のりこ、高嶋政伸。さらに永井大、佐野岳、藤本
泉、小野武彦、鈴木浩介、大谷亮平らが脇を固めている。原
作者自らの脚色はテーマ性もしっかりして観ていて気持ちが
良かった。公開は3月6日より、全国ロードショウ。)
『ペトルーニャに祝福を』
“Gospod postoi, imeto i' e Petrunija”
(旧ユーゴスラビアから分裂したバルカン半島の中央に位置
する北マケドニア共和国。その小さな村を舞台に、女人禁制
の儀式に参加して勝者になってしまった女性を主人公にした
様々な要素の含まれる作品。主人公は30過ぎ少し太めで恋人
もいない女性。大学を出たものの満足な仕事はなく、不正規
のウェイトレスでしか働けない。そんな彼女が主義を曲げて
挑んだ面接ではセクハラの上に不採用となり、塞いだ気持ち
の帰り道で司祭が投げ込んだ十字架を奪い合う伝統の儀式に
出くわす。そこで目の前に流れてきた十字架を思わず飛び込
んで奪ってしまうが…。いきり立った男たちは十字架を取り
戻そうとし、勝ち得た権利を主張する彼女は警察の保護下に
置かれる。そこに取材に来た女性のレポーターや司祭も巻き
込んだ論争が勃発する。監督は同国の出身で本作が5作目の
テオナ・ストゥルガル・ミテフスカ。公開は4月25日より、
東京は岩波ホール他で全国順次ロードショウ。)
『ケアニン こころに咲く花』
(2018年9月紹介『青の帰り道』などの戸塚純貴の主演で、
様々な問題の山積する老人介護の現場を描いた作品。戸塚と
監督の鈴木浩介は2017年に『ケアニン あなたでよかった』
という作品を発表しており、そこでは戸塚が扮する新人介護
福祉士が介護の基礎となる問題に直面していたようだ。その
続編となる本作では、小規模の施設から大型の特別養護老人
ホームに転職した主人公が、大規模施設ならではの新たな問
題に直面する。ただ本作では介護の問題より、組織の大型化
に伴う弊害のような感じもして、その辺はどうなのかなとい
う感じはした。でもそれは介護だけにとどまらない普遍的な
問題提起ではある訳で、その中に介護特有の問題も描かれて
いるのだから、その点では理解のできる作品だ。共演は島か
おり、綿引勝彦。他に中島ひろ子、浜田学、小野寺昭らが脇
を固めている。公開は4月3日より、東京はヒューマントラ
ストシネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)
『SAAHO/サーホー』“సాహో”
(2017年2月紹介及び2017年12月10日題名紹介の『バーフバ
リ』で主人公を演じたプラバースの主演で近未来(?)の架空
都市が舞台のアクション作品。高層ビルが立ち並ぶその都市
では、複数の犯罪組織が覇権を競いながらも一方では協調し
て街を仕切っていた。ところが協調の中心にいたボスが交通
事故を装って暗殺され、その後目にボスの息子が名乗りを上
げるが、そこには異論も出ているようだ。そんな中で大規模
な窃盗事件が発生し、その捜査本部の指揮を組織に潜入捜査
していた刑事が取ることになる。刑事は内部情報にも精通し
て捜査を進めるが…。歌と踊りに女性刑事とのラヴアフェア
も絡めて上映時間169分の物語が展開される。共演は2013年
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02月16日(日)
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