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On the Production
by 井口健二
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■囚われた国家、ndjc(優作について/CLUB DEJA-VU、カゾクデッサン、ポップスター、彼女は夢で、ムヒカ、白い暴、オーバー・ザ・L、悪い偶)
年が現れる。少年は男の元恋人が母親だと言い、その母親が
交通事故で意識不明となり目を覚まさせる方法を探している
と告げる。その言葉に男は病室を訪れるが…。出演は2019年
6月9日題名紹介『暁闇』などの水橋研二、2019年6月紹介
『火口のふたり』などの瀧内公美、2018年2月25日題名紹介
『ミスミソウ』などの大友一生。他に中村映里子、大西信満
らが脇を固めている。ドラマとしてはありそうな展開だが、
細かい部分が色々と工夫されている感じの作品だった。皆が
事実を知っていながら、お互いを思ってそれを口にしない、
そんな家族の機微も良く描けていた。それに試される療法も
理に適っていてそれも心地よかった。公開は3月21日より、
東京は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)
『ポップスター』“Vox Lux”
(2016年9月紹介『シークレット・オブ・モンスター』にて
2015年ヴェネツィア映画祭の新人監督賞及びオリゾンティ部
門の脚本賞に輝いたブラディ・コーベットの監督第2作で、
ナタリー・ポートマンとジュード・ロウを製作総指揮及び主
演に招き、若くして人気の頂点に立ったスターを描く作品。
21世紀の始りの年、通っていた高校で銃乱射に巻き込まれた
主人公は負傷のリハビリで作った楽曲によりスターへの一歩
を踏み出す。それから17年後、スターの座から転落した彼女
はアルコールに溺れる日々だったが、再起を賭けたツアーの
直前に新たな乱射事件が報道される。しかもそこには彼女の
歌を想起させる仮面が使われていた。共演は2015年5月紹介
『トゥモローランド』などのラフィー・キャシディ。ポート
マン自身が過去には大ヒットシリーズに出演した際の葛藤を
語ったこともあり、そんな思いも込められた作品だ。公開は
4月3日より、全国ロードショウ。)
『彼女は夢で踊る』
(広島県出身の時川英之監督が広島市に実在したストリップ
劇場を舞台に、劇場のラストステージを迎える社長と全国か
ら集まった踊り子たち、そして劇場で繰り広げられた過去の
栄光とラヴストーリーなどが交錯する物語。その劇場は何度
も閉館が予告され、その度に復活して「閉館詐欺」などとも
呼ばれていたが…。楽屋から舞台に向かう階段の壁には無数
の口紅の跡が残され、それには舞台に立つ決意や様々な思い
が宿っていた。出演は2019年12月8日題名紹介『嘘八百』な
どの加藤雅也と、2018年8月紹介『仮面ライダービルド』の
犬飼貴丈、他に2017年9月24日題名紹介『ビジランテ』など
の岡村いずみ、現役ストリッパーとして活躍する矢沢ようこ
らが脇を固めている。舞台の劇場は2019年に遂に本当に閉館
になったようだが、映画には多少ファンタシーの要素もあっ
ていろいろ楽しめる作品だった。公開は4月10日より、東京
は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『ムヒカ世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』
(2012年にブラジル・リオデジャネイロで開催された「国連
持続可能な開発環境会議」での演説が話題になり、イギリス
・BBC放送が「世界一貧しい大統領」と紹介し、日本では
2014年に演説からの翻訳が絵本として出版されたウルグアイ
の元大統領ホセ・ムヒカを取材したドキュメンタリー。その
演説は、各国首脳がそれぞれの自国の基準で持続の可能性を
訴えたのに対して、ひと個人の幸せをそれぞれの立場から考
え直そうとするもの。その考えに共鳴したテレビの報道記者
が3年間5度にわたる渡航取材と、その間に行われた2015年
の訪日の様子を併せて本作は描かれる。実は冒頭では記者の
子供の誕生が報告され、これはやばいかなあとも思ったが、
この個人レヴェルの話題が実は大統領の演説にも呼応してこ
れはしたたかな作品に思えた。恐らくこの展開だから大統領
の訴える本質が描けたとも言えるのかな。公開は4月10日よ
り、東京はシネスイッチ銀座他で全国順次ロードショウ。)
『白い暴動』“White Riot”
(「英国病」とも呼ばれる経済破綻状態にあった1970年代の
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02月09日(日)
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