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On the Production
by 井口健二
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■ピータールー、マーウェン(サマー・オブ・84、ホットギミック、永遠に僕のもの、ポラロイド、ドッグマン、東京喰種 ト-キョ-グ-ル【S】)
央奈、清水尋也、板垣瑞生、間宮祥太朗。他に桜田ひより、
上村海成、吉川愛、志磨遼平、黒沢あすか、高橋和也、反町
隆史、吉岡里帆らが脇を固めている。脚本と監督は2016年に
『溺れるナイフ』が話題になった山戸結希。物語は典型的と
言える少女コミックスの展開だが、今時の若者の生態を描い
ているという点ではいろいろ学ぶところもあったかな。ただ
00年代に描かれた原作を2019年に映画化した点では、主人公
のおくて振りなどに多少の違和感みたいなものも生じたが、
その辺の監督の解釈はどうだったのだろう。公開は6月28日
より、東京は新宿バルト9他で全国ロードショウ。)
『永遠に僕のもの』“El Ángel”(題名追記)
(ペドロ・アルモドバルが製作し、2018年カンヌ国際映画祭
ある視点部門に出品されたアルゼンチンの俊英ルイス・オル
テガ監督の作品。1971年にブエノスアイレスで殺人と強盗の
罪により逮捕された17歳の少年は、天使のような美貌の持ち
主だった。本作もまだ邦題の決まっていない時点での内覧試
写だったが、実話に基づく本作は、前回の“Hostiles”とは
違った意味での衝撃作だった。少年は裕福とは言えないまで
もそれなりの家庭環境だったが、欲しいものは何でも手に入
れたがる性分で、そのために嘘も平気でつく。そんな少年が
こちらも端正な顔立ちの同級生に目を付け、巧みに接近した
少年は同級生の父親の手引きで犯罪に手を染めるが…、瞬く
内にそれがエスカレートして行く。出演は本作がデビュー作
のロレンソ・フェロ。公開は8月16日より、東京は渋谷シネ
クイント、新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『ポラロイド』“Polaroid”
(2015年にスペインのファンタスティック映画祭で上映され
た短編作品がハリウッド映画人の目に留まり、長編化された
脚本の本作でハリウッドデビューを飾ったノルウェーの俊英
ラース・クレヴバーグ監督の出世作。アンティークショップ
でアルバイトをしていた女子高生が1970年代の名機とされる
ポラロイドSX−70を手に入れ、試し撮りをしてみるが…。
それは被写体に死を招く恐怖のカメラだった。現像所を通さ
ないで映像が見られるポラロイドだが、同時にスマホ撮影の
ように簡単には消去できないというのがポイントかな。その
辺には監督の思い入れも感じられる作品だ。呪いの原因が明
示されるのも良い。出演はテレビや配信系のドラマで人気の
キャサリン・プレスコット、タイラー・ヤング、サマンサ・
ローガン。他にミッチ・ピレッジ、グレイス・ザブリスキー
らが脇を固めている。公開は7月19日より、東京は渋谷シネ
クイント他で全国順次ロードショウ。)
『ドッグマン』“Dogman”
(2011年8月紹介『ゴモラ』と2012年東京国際映画祭で上映
“Reality”にて2度のカンヌ国際映画祭審査員特別グラン
プリに輝いたマッテオ・ガローネ監督が、2018年のカンヌで
無名俳優のマルチェロ・フォンテに主演男優賞と、出演犬に
パルムドッグ賞をもたらした作品。寂れた海辺の町でトリミ
ングサロンを営む男性が、関係を断てない粗暴な男のために
人生を転落して行く。『ゴモラ』もそうだったが、主人公の
行動には共感すら出来ないものの、現実はこうなのだろうと
いう思いはしてしまう。そんなリアリティの作品だ。共演は
2015年11月1日付「東京国際映画祭」で紹介『神様の思し召
し』のエドアルド・ペッシェ。なおガローネ監督の次回作は
フォンテと再タッグを組む“Pinocchio”だそうで、2003年
2月紹介のロベルト・ベニーニ版とは異なる解釈が期待でき
そうだ。公開は8月23日より、東京はヒューマントラストシ
ネマ渋谷他で全国順次ロードショウ。)
『東京喰種 トーキョーグール【S】』
(石田スイ原作で2017年7月紹介作品の続き。人類を食料と
する存在=喰種との戦いが続く中、半喰種となった主人公は
人類への危害を減らそうとする喰種のグループと出会い、新
たな展開が生じる。しかしグルメを標榜する喰種たちはさら
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06月02日(日)
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