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On the Production
by 井口健二
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■アラジン、荒野の誓い(ザ・ファブル、耳を腐らせる、カーライル、サマーフィーリング、誰ガ為のアルケミス、メランコリック、ヒョンジェ)
しっかり押さえている感じの作品だ。公開は6月21日より、
全国ロードショウ。)

『耳を腐らせるほどの愛』
(お笑いコンビ「NON STYLE」石田明の脚本で、相方の井上
裕介が映画初主演を務めたコメディ作品。孤島に建つホテル
のロビーで男性が死体で発見される。そして外部との通信が
途絶した中で、偶然泊まり合わせていた私立探偵が捜査を開
始。その過程で死体の男性を巡るいろいろな状況が明らかに
される。さらにその状況説明を死体である男性が行うという
趣向になっている。共演は森川葵、八嶋智人、黒羽麻璃央。
他に山谷花純、石田明、MEGUMI、小木茂光らが脇を固めてい
る。監督は2010年8月紹介『裁判長!ここは懲役4年でどう
すか』などの豊島圭介。脚本は基本的にコントの乗りで井上
のキャラクターを活かしたつもりなのだろうが、そのキャラ
クターも上滑りで何か全体にぎくしゃくして、映画としては
消化不良な感じかな。特に落ちが最初から見え見えなのは困
ってしまうところだった。公開は6月14日より、東京はシネ
・リーブル池袋他で全国ロードショウ。)

『カーライル ニューヨークが恋したホテル』
               “Always at The Carlyle”
(ニューヨークに建つ五つ星の老舗ホテルを描いたドキュメ
ンタリー。そのホテルは英国王室御用達であり、同時プライ
バシーが完璧に守られることから、ハリウッドセレブ達の御
用達にもなっている。そんなホテルの全貌が内部の見事な装
飾やスタッフへのインタヴュー。さらにチャールズ皇太子の
訪問の様子や、ジョージ・クルーニー、ウェス・アンダース
ン、ソフィア・コッポラ、トミー・リー・ジョーンズ、ジェ
フ・ゴールドブラム、ナオミ・キャンベル、アンジェリカ・
ヒューストン、アラン・カミング、ジャック・ニコルスン、
ウッディ・アレン、ハリスン・フォード、ビル・マーレイら
の口によって語られる。それは惚れ惚れするほど素晴らしい
ものだ。監督は、2016年9月18日題名紹介『ティファニー』
などのマシュー・ミーレー。最後にはホテルのURLも表示さ
れる。そういう感じの作品だ。公開は8月9日より、東京は
渋谷Bunkamura ル・シネマ他で全国順次ロードショウ。)

『サマーフィーリング』“Ce sentiment de l'été”
(2018年11月3日付「第31回東京国際映画祭」で紹介『アマ
ンダ』(公開題名『アマンダと僕』にて6月22日公開予定)で
グランプリを受賞したミカエル・アース監督が、それ以前の
2015年に発表した作品。ベルリンで暮らしていた若い芸術家
夫婦の妻が突然死し、夫は亡妻の親族と対面するがそこには
妻の面影を持つ妹も同席していた。そんな悲しみを背負った
男女の再生がパリ、ニューヨークを舞台に描かれる。出演は
2017年4月16日題名紹介『パーソナル・ショッパー』などの
アンデルシュ・ダニエルセン・リーと、2017年11月19日題名
紹介『女の一生』などのジュディット・シュムラ。本作も最
初に突然の死が登場する展開で、脚本も務める監督には何か
特別な思いがあるのかな。本作を踏まえての受賞作というの
も、さらに純粋さを増している感じがした。公開は7月6日
より、東京は渋谷のシアター・イメージフォーラム他で全国
順次ロードショウ。)

『誰ガ為のアルケミスト』
(世界で800万ダウンロードを突破しているというRPGゲーム
を、『マクロス』シリーズ河森正治の総監督でアニメーショ
ン映画化した作品。引っ込み思案な女子高生が登校中に突然
異世界にに召喚され、そこで出会った仲間たちと共に「闇」
に支配された世界に「光」を取り戻すべく奮闘するが…。現
世では何の能力も持たない少女が、異世界で世界を救う力を
発揮する。まあ巻き込まれ形というか、願望充足というか、
こんな展開が受け入れられるのは、社会の状況が反映されて
いるところもあるのかもしれない。因に主人公の少女はゲー
ムにはいない映画版のオリジナルだそうで、こういう作りに
するのも上手さと言えるのだろう。展開には2019年3月3日

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05月26日(日)
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