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On the Production
by 井口健二
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■ハッピー・デス・デイ/2U(クローゼットに、新佐渡情話、ワイルドL、Girl、峰不二子、パタリロ!、あいがそいで、99歳 母、パドマーワト)
れた実話に基づくもので、当時18歳でその記事を読んだ監督
は何時か映画化したいと夢見たそうだ。その夢が9年を経て
当事者の了解も得て実現された。家族や医療関係者など周囲
の理解は充分にあるが、恐らく法律的な縛りで18歳まで手術
を受けられない状況の中でもがき苦しむ主人公が描かれる。
トランスジェンダーの映画も近年多いが、その現実的な苦し
みをここまで明確に描いた作品は見事と言える。なお映画に
は世界的な振付師シディ・ラルビ・シェルカウイによる見事
なダンスシーンも登場する。公開は7月5日より、東京は新
宿武蔵野館他で全国ロードショウ。)

『LUPIN THE VRD 峰不二子の嘘』
(2016年12月18日題名紹介『血煙の石川五ェ門』に続くシリ
ーズの第3作。前作の紹介時はルパンらの若き日を描くとし
たが、本作の時代背景などは不明確。大富豪から大金を横領
した男と幼い息子が強力な殺し屋に襲われ、そこに居合わせ
た峰不二子は少年と共にその場を脱出するが…。少年には秘
密があり、襲った殺し屋の背景にも謎があるようだ。監督は
シリーズ通して小池健。脚本もシリーズ通しての高橋悠也。
因に高橋は、2018年4月22日題名紹介『仮面ライダーアマゾ
ンズ』やテレビ『相棒』シリーズなども担当している。声優
は栗田貫一、小林清志、沢城みゆき。2年に1作ペースだと
物語の全体像は見え難いが、途中の島を監視する際に遠望さ
れた男性は前作の絡みかな? 背景ではかなり大きな陰謀が
動いているようだ。そんなものが次回以降に明らかになるの
かもしれない。公開は5月31日より、東京は新宿バルト9他
で全国限定ロードショウ。)

『劇場版パタリロ!』
(2019年1月20日題名紹介『翔んで埼玉』が話題の魔夜峰央
原作で、1978年に連載開始されたギャグ漫画の実写映画化。
現在も連載中の原作は2016年に舞台化されており、その舞台
の演出を手掛けた小林顕作が映画監督デビュー。脚本も舞台
版の池田テツヒロが担当している。さらに配役もパタリロ=
加藤諒、バンコラン=青木玄徳、マライヒ=佐奈宏紀らがそ
のまま登場。他に松村雄基、木下ほうか、鈴木砂羽、西岡
馬、哀川翔らが客演。物語はマリネラ王国の皇太子パタリロ
の大英帝国訪問を軸に、極秘任務や陰謀、政変、暗殺計画な
どが絡み、MI6も巻き込んで展開される。そこに昭和レト
ロなギャグやSF調のギミック、さらに原作者好みの宝塚風
の歌と踊りなどが織り込まれる。全体的な構成は俗悪とも言
えるし、観客の好き嫌いは激しいと思われる作品だが、今の
勢いなら行けるかな。公開は6月28日より、東京はTOHOシネ
マズ新宿他で全国順次ロードショウ。)

『あいが、そいで、こい』
(2018年4月22日題名紹介『カメラを止めるな』が大ヒット
を記録したENBUゼミナールCINEMA PROJECTの第8弾。本作も
短編作品が各地で受賞している柴田啓佑監督の長編デビュー
作。先に田辺・弁慶映画祭の関連イヴェントで上映され好評
だったということだ。物語は2001年の和歌山県の漁村を舞台
に、個人でイルカショウを運営している家の息子と、イルカ
の調教師を目指して台湾からやってきた女性との甘酸っぱい
交流が描かれる。出演は、柴田作品の常連で2017年11月26日
題名紹介『ピンカートンに会いにいく』などの小川あんと、
ドラマなどに出ているという高橋雄祐。他に2010年3月紹介
『ヒーローショー』などの長部努、2018年3月18日題名紹介
『枝葉のこと』などの廣瀬祐樹らが脇を固めている。映画は
現代と過去が交錯する構成だが、意図が良く判らなかった。
題名など他の描写にも不明点がある。公開は6月22日より、
東京は新宿K's cinema他で全国順次ロードショウ。)

『99歳 母と暮らせば』
(1945年生まれ。日本映画新社で3億円事件や浅間山荘事件
など多くのニュース映画企画に携わった谷光章監督が、自ら
の母親の姿を企画・撮影・編集・ナレーションも兼ねて描い
たドキュメンタリー。同様の作品では2014年5月及び2018年

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04月14日(日)
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