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On the Production
by 井口健二
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■オーヴァーロード、アナと世界の終わり(夜会工場VOL.2、今日も嫌がらせ弁当、バイオレンス・ボイジャ、こはく、さよなら/退屈なレオニー)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『オーヴァーロード』“Overlord”
『スター・ウォーズ』『スター・トレック』という2大SF
シリーズの監督を務めるJ.J.エイブラムスが、製作を担当
している第2次世界大戦を背景とした作品。
映画の開幕はDデイ。フランスのノルマンディー海岸に向う
連合艦隊の上空を、主人公ら空挺部隊の乗った輸送機が飛び
越えて行く。彼らの任務は、ナチス占領下の村の教会に設置
された妨害電波の電波塔を排除すること。それは上陸作戦の
成否を左右する重大な任務だった。
ところが激しい対空砲火の中、低空飛行せざるを得ない輸送
機は次々に撃墜され、主人公らの乗った機も被弾。墜落寸前
に何人かは降下できたものの、地上の集合地点に辿り着いた
のはほんの数人だった。それでも地元の住民の助けも借りて
任務を遂行しようとする彼らだったが…。
村人の情報から電波塔の置かれた教会では、並行してナチス
の秘密研究が行われていることも判明。そのため警備も厳重
で少人数の攻撃では破壊は困難と判断される。それでも活路
を求める彼らは思わぬ突破口を見出し、任務の遂行を可能に
して行く。
出演は、舞台中心の活動で2017年にはダーレン・アレノフス
キー監督作品にも出ているジョヴァン・アデポ。俳優カート
・ラッセルの息子で2016年10月2日題名紹介『エブリバディ
・ウォンツ・サム!!』などのワイアット・ラッセル。
さらに2017年4月紹介『ゴースト・イン・ザ・シェル』など
のピルー・アスペック。フランスの新進女優マティルド・オ
リヴィエ。2007年9月紹介『ブレイブワン』などのジョン・
マガロらが脇を固めている。
脚本は、2012年7月紹介『ハンガーゲーム』などのビリー・
レイと、2007年10月紹介『モーテル』などのマーク・L・ス
ミス。監督は短編映画出身で本作が長編2作目のジュリアス
・エイヴァリーが担当した。
開幕直後の対空砲火を浴びる輸送機のシーンは凄い迫力で、
これはとんでもない戦争映画を予感させる。そして地上に降
りてからも巧みな戦争シーンが展開されて行くのだが…。何
と言っても製作者はエイブラムス。映画の後半はあれよあれ
よという間に、とんでもない展開になっていた。
これはまあ僕らにとっては期待通りというか、思わずニヤつ
いてしまうものだが。観客の選り好みは生じてしまうかもし
れない。でもそれは製作者の名に免じて許して欲しいという
感じかな? いや本当に僕には期待通りの作品だった。
ナチスの秘密研究ものというのは、SF映画のサブジャンル
の一つとも言えそうだが、展開はほぼ同様になってしまう中
で、本作では捻りもあり、戦争場面もしっかりと作られて、
このジャンルの集大成とも言えそうな感じだ。
試写の直後には結末にもう一発外連があっても、という意見
もあったが、これはあえて続編を拒絶するという意味合いか
もしれない。でもまあ作るとなったら作ってしまうのもエイ
ブラムスだろう。それも期待したくなる。
公開は5月10日より、全国ロードショウとなる。

『アナと世界の終わり』“Anna and the Apocalypse”
ファンタシー映画祭の老舗の一つであるシッチェス・カタロ
ニア国際映画祭で、2017年のミッドナイト・エクストリーム
部門・最優秀作品賞を受賞した作品。
クリスマス時期のイギリスの田舎町を舞台に、突然蔓延した
ゾンビ禍と戦う高校生たちを描く。しかもその展開がミュー
ジカル仕立てという作品だ。
主人公のアナの家は、彼女が幼い時に母親を亡くした父子家

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04月07日(日)
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