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On the Production
by 井口健二
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■セブンガールズ(ある闘いの記述、ずぶぬれて犬ころ、コレット、神と共に 第一章:罪と罰、殺人鬼を飼う女、轢き逃げ、グリーンB記者会見)
公を4人の女優で演じることが味噌のようで、それはそれな
りに効果のある演出になっていた。ただし映画は映倫区分が
R18+指定となるもので、かなり濃厚な性愛シーンが演じられ
る。それは監督自身が追及したいとしているポイントでもあ
るようだが、さすがにここまで濃厚だとこれでいいのかとも
思ってしまった。公開は4月12日より、東京はテアトル新宿
他で全国順次ロードショウ。)
『轢き逃げ−最高の最悪な日−』
(2017年2月19日題名紹介『TAP THE LAST SHOW』の水谷豊
が自らの脚本を映画化した監督第2作。物語は結婚式の打ち
合わせに遅刻しそうな主人公が、選んだ抜け道で人身事故を
起こすことから始まる。しかし人気のない裏道では目撃者は
なく、思わずそこから走り去ってしまうが…。悪質な轢き逃
げ事件と報道される中でも目撃者の情報はなく、結婚式の準
備を進めていた主人公に謎の脅迫状が届く。出演はオーディ
ションで選ばれた2008年10月紹介『天使のいた屋上』などの
中山麻聖と2004年12月紹介『カナリア』などの石田法嗣。他
に小林涼子、毎熊克哉。さらに檀ふみ、岸部一徳、水谷豊。
物語はオリジナルのようだが実に巧みに創作されたもので、
少し饒舌ではあるが新鮮さは保たれていた。後半の展開は予
測はできたが、力強い演出がそれを支えている感じだ。水谷
監督が次は何を見せてくれるかも楽しみだ。公開は5月10日
より、全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
それともう1件。
この週には2018年12月紹介『グリーンブック』のピーター・
ファレリー監督来日記者会見も行われた。この作品で製作も
務めたファレリーは、米アカデミー賞の作品賞と脚本賞も受
賞したものだが、会見での発言によるとコメディ志向は消え
ていないとのこと。今後も奇抜なコメディは観られそうだ。
僕はファレリー兄弟の作品では、2004年11月紹介『ふたりに
クギづけ』が一番好きだが、次にはこのような奇想天外なコ
メディも期待したい。
因にこの記者会見では、監督に向かって発してはいけないい
くつかのNGワードも事前に注意されたが、人種差別を描く
ことの難しさを改めて認識させられた。その中には意外な用
語もあって、帰宅してネットで調べて納得するなど勉強にも
なったものだ。日本映画でも最近禁止用語が指摘されて宣伝
が難しくなった作品があるようだが、言葉を発することを生
業としている者としてはいろいろと考えてしまうところでも
あった。
03月10日(日)
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