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On the Production
by 井口健二
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■山(モンテ)、チャンブラにて(道草、シスターフッド、空の瞳とカタツムリ、翔んで埼玉、芳華、ヒトラーVS.ピカソ、L♡DK)
して新たな男が潔癖症の女に近づいてくる。そんな物語がピ
ンク映画の上映館を舞台の一つとして繰り広げられる。出演
は、2016年1月紹介『女が眠る時』に出ていたという縄田か
のん、舞台女優の中神円と、三浦貴大。他に藤原隆介、内田
春菊、クノ真季子、柄本明らが脇を固めている。脚本はテレ
ビで『深夜食堂』などを手掛ける荒井美早。監督は、PFF
出身で2000年中田秀夫監督『カオス』の脚本を担当した斎藤
久志。公開は2月23日より、東京は池袋シネマ・ロサ他にて
全国順次ロードショウ。)
『翔んで埼玉』
(『パタリロ!』などの漫画家・魔夜峰央が1982年〜83年に
発表し、2015年に復刻されて12月の売れ行きランキング1位
にもなったという原作の映画化。舞台は歴代の東京都知事を
輩出する名門校。その生徒会長は現都知事の息子で、彼は周
辺各県、特に埼玉県を完全に見下していた。そんな名門校に
アメリカ帰りの転入生がやって来る。その転入生を最初はう
さん臭いと思っていた生徒会長だったが…。映画は武蔵国が
東京、神奈川と埼玉に分割された歴史に始まり、「ダサい」
の語源ともされる埼玉県が、最新のデータも加えて徹底的に
ディスられる。出演は二階堂ふみとGACKT。その脇を伊勢谷
友介、中尾彬、武田久美子、麿赤兒、竹中直人、京本政樹、
間宮祥太朗、加藤諒、益若つばさ。さらにブラザートム、麻
生久美子、島崎遥香らが固めている。監督は『テルマエ・ロ
マエ』シリーズなどの武内英樹。公開2月22日より、東京は
丸の内TOEI他で全国ロードショウ。)
『芳華 Youth』“芳華”
(2008年12月紹介『花の生涯/梅蘭芳』などの脚本を手掛け
たゲリン・ヤンが自らの原作を脚色し、2015年1月紹介『唐
山大地震』などのフォン・シャオガン製作、監督で映画化し
た作品。1976年、周恩来、毛沢東の相次ぐ死去や唐山大地震
があったその年、軍隊を慰問する「文工団」に入団した17歳
の少女を中心に、文化大革命終結後の解放され行く中国と、
その一方で中越戦争の勃発などに翻弄された若者たちの激動
の青春が描かれる。2018年11月3日付「東京国際映画祭」で
紹介『詩人』もそうだったが、最近の中国映画ではこの時代
背景が多いかな。これは中国人にとってノスタルジーなのか
もしれない。そこには文革に対する批判的な論調もあるが、
それ以上に後の経済解放路線への賛美は気になるところだ。
出演は北京舞踊学校卒のミャオ・ミャオと、2018年1月紹介
『空海』で白楽天役のホアン・シュアン。公開は4月12日よ
り、東京は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ』
“Hitler contro Picasso e gli altri”
(ジョージ・クルーニー監督、主演による2014年『ミケラン
ジェロ・プロジェクト』で描かれたナチスが行った美術品の
掠奪と、ヘレン・ミレン主演の2015年『黄金のアデーレ』で
描かれたその返還を巡る物語、その実態を追ったドキュメン
タリー。ナチスはユダヤ人の多くを殺害すると同時に、その
ユダヤ人たちが所蔵した美術品の数々を掠奪し、アドルフ・
ヒトラーやヘルマン・ゲーリングの収集品とした。ルーブル
美術館や大英博物館の所蔵品の多くも戦時下などに掠奪した
ものではあるが、成り上がりのナチスもそれを真似て虚栄の
ために収集を行ったとされる。そんな背景と、1937年に開催
された「大ドイツ芸術展」及び「退廃芸術展」の模様。さら
に2012年に世紀の発見と言われた1500点に及ぶ隠匿された芸
術品の行方など、未解決の案件も含むナチスと美術品の様々
な関りが描かれる。公開は4月9日より、東京は新宿武蔵野
館他で全国順次ロードショウ。)
『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』
(2014年に剛力彩芽、山崎賢人の主演で公開された渡辺あゆ
原作コミックスの再映画化。ひょんなことから学園一のイケ
メン男子と同居することになった女子高生。しかしその事実
がばれたら退学の恐れもある。そんな戦々恐々な状態で暮ら
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01月20日(日)
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