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On the Production
by 井口健二
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■マイル22、クマ・エロヒーム(ねことじいちゃん、世界でいちばん悲しい、バジュランギ、ホイットニー、あまのがわ、ひかりの歌、ともしび)
ラソンや激辛ソースをまぶした食事の完食など、いろいろな
チャレンジで順位が付けられ、下位の者は脱落者として帰宅
が強制される。と言う展開だが、ドキュメンタリーと称する
割には、主催者へのインタヴューがトイレで排泄中に行われ
るなどやらせ感が満載で、到底真実味はない。それが狙いの
演出でもあろうが、仮に参加者が真剣に取り組んでいるので
あれば、大変失礼なものとも言える。素人を食い物にする悪
徳業界人というスタンスが主催者の本心という、これも演出
なのだろう。若い女性に無駄な夢を追わせないということで
は、これも意味がないとは言えない作品かもしれない。傍目
にはあまりにチープな作品ではあるが…。公開は2019年1月
11日より、東京はテアトル新宿でロードショウ。)
『バジュランギおじさんと、小さな迷子』“बजरंगी भाईजान”
(インド―パキスタン国境を背景に、インドで迷子になった
パキスタン人の少女を故郷に還そうとするインド人男性の姿
を描いたヒューマン・コメディ・ミュージカル。少女は言葉
が喋れず、母国から母親と共に奇跡を起こすとされる異国の
聖地にやって来る。ところがその帰路で、臨時停車の列車か
ら降りてしまった少女は異国に取り残され、国境を越えた母
親はビザ失効のため再訪もままならない。斯くしてその少女
を保護した男性は、少女を母国に還そうとするが…。聖地の
神を信じてとにかく真面目な男性の旅程には奇跡のような出
来事もあるが、様々なトラブルも生じてくる。そんな奇跡的
な旅路が描かれる。インド映画なので、隣国の描き方には多
少のとげもあるが、人民レヴェルの交流は見事に描き上げら
れる。出演は2013年2月紹介『タイガー・伝説のスパイ』な
どのサマール・カーン。公開は2019年1月18日より、東京は
新宿ピカデリー他で全国ロードショウ。)
『ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー』“Whitney”
(1992年『ボディガード』でケヴィン・コスナーと共演し、
ショウビズ界のトップに君臨するが、その20年後に薬物など
の影響で他界した歌姫の生涯を描いた遺族公認のドキュメン
タリー。監督は2008年4月紹介『敵こそ、我が友』などのケ
ヴィン・マクドナルド。本作でも様々な情報を巧みに使って
歌姫の実像を描き上げている。それにしても結末を知った上
で観るのは本当に辛いと感じる作品だ。しかし映画にはそこ
に至るまでの彼女の素晴らしいパフォーマンスも、家族所蔵
のアーカイヴ映像などでふんだんに登場して、それは宝物と
も言える。だがそれが薬物によって潰えてしまう。勿論薬物
がなくても他の事情で地位が揺らぐということはあったかも
しれないが、ここでは薬物という悪を徹底的に描く。それこ
そが本作の狙いかとも思える作品だ。そして最後のテロップ
が哀しみを倍加させる。公開は2019年1月4日より、東京は
TOHOシネマズ日比谷他で全国ロードショウ。)
『あまのがわ』
(2013年12月紹介『ノー・ヴォイス』の古新舜原作/製作/脚
本/監督/編集によるロボットテーマの作品。主人公は母親か
ら口煩く勉強を言われている高校生。そのため心を閉ざし、
自分も見失っている。そんな彼女が鹿児島県屋久島の祖母を
見舞い、そこで会話が可能なロボットと出会う。そしてその
ロボットに心を開いて行くが…。出演は哀川翔の次女で映画
初出演・初主演の福地桃子と、『仮面ライダーゴースト』の
柳喬之。他に生田智子、水野久美、杉本彩らが脇を固めてい
る。同趣向の作品では2005年4月紹介『HINOKIO』を思い出
す。しかし主人公が小学生だったその作品に対して、高校生
が主人公の本作では夾雑物が多くなり過ぎる。勿論作者はそ
の方を描きたいのでそれは構わないのだが、これではそのど
ちらもが中途半端で、特に後半のロボットの活躍が印象に残
らないのは勿体なくも感じられた。公開は2019年2月9日よ
り、東京は有楽町スバル座他で全国順次ロードショウ。)
『ひかりの歌』
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12月09日(日)
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