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On the Production
by 井口健二
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■ジャンクション29、フロントランナー(エマの瞳、ゴールデンS、沓手鳥孤城落月/楊貴妃、ラ、こんな夜更けにバナナ、ノーザンS、ブラックK)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ジャンクション29』
名古屋発のローカルアイドルグループと言ってもかなり全国
区も現れている「BOYS AND MEN」のメムバー田中俊介、水野
勝、本田剛文、小林豊が、それぞれ29歳人生の曲がり角に立
つ若者役で主演する4篇からなるオムニバス作品。
その1本目は「ツチノコの夜」。田中扮する主人公は夢を捨
てずに自主映画を撮り続けている。そんな彼が高校の同窓会
で昔の恋人と再会し、首尾よく自宅のアパートに連れ込むこ
とに成功するが…。そこに招かれざる客もやって来る。
2本目は「結婚の条件」。水野扮する主人公はスーパー仲人
と呼ばれる結婚相談所の所長。そこに母親が申し込んだので
仕方なく来たという男性が現れ、やる気のない男性にあの手
この手の紹介を続けるが…。男性が気に入ったのは?
3本目は「バズる」。本田が演じるのは自撮り動画をアップ
して視聴者を募るバズチューバー。中々ヒット数が挙がらな
い彼は、闇金から借金してまで過激な手段に出るが…。一度
バズったことが後戻りを難しくする。
そしてもう1本は「ジャンクション」。小林扮する主人公は
最初の同窓会で人気漫画家と称しているが、実はコンテスト
に応募しては落選が続いている。そんな彼が失意で故郷に向
かうバスの中で高校時代の漫研の仲間と再会し…。
共演は、1本目が本多力、佐藤玲、菅原大吉。2本目は細田
善彦、中村中、加藤葵、夕輝壽太、池村匡紀、山田キヌヲ。
3本目がゆかりの小雪、成宮しずく、水澤紳吾。最後は福山
翔大。それなりの顔触れが脇を固めている。
監督は、「ツチノコの夜」が2017年12月紹介『富美子の足』
<TANIZAKI TRIBUTE>などのウエダアツシ。「結婚の条件」
と「ジャンクション」がテレビ版『セトウツミ』などの杉田
満。「バズる」は2008年1月紹介『東京少年』で助監督をし
ていたという山田晃久。いずれも新鋭の作品だ。
なお4作品は微妙に交差するが互いは独立の話で、この内の
「ツチノコの夜」「結婚の条件」「バズる」の3本は先に、
ローカル局のテレビ愛知で放送され、「ジャンクション」だ
けが映画版オリジナルとなっている。
その放送される3本は、捻りはあるもののどちらかと言うと
普通の話だったが、3本を包括するように挿入される「ジャ
ンクション」は少しファンタスティックと言える物語になっ
ていた。
実はこの「ジャンクション」に関して、僕は主人公がすでに
成功した漫画家でそれがスランプに陥っていると解釈してい
たのだが、プレス資料を見ると違っていたようだ。というこ
とは最初の同窓会はこれより後の話なのかな?
でもそれだと「ツチノコの夜」とキャラクターが被る気がす
るし、スランプから初心に帰る展開の方が、昔の仲間と再会
するという意味が深まるような気もするのだが…。とは言え
最後の一言がグサッと来て、そこは中々良かった。
公開は2019年2月22日より、東京は渋谷シネクイント、ユナ
イテッド・シネマ アクアシティお台場他で全国ロードショウ
となる。
『フロントランナー』“The Front Runner”
1988年米大統領選挙において、当初最有力候補とされながら
女性スキャンダルの発覚で予備選から降板を余儀なくされた
ゲイリー・ハート元上院議員を描いた作品。
主人公は1984年の予備選にも出馬したが、その時は準備不足
などで勝利は叶わなかった。しかし4年後、1936年生まれの
若き候補者は「ケネディの再来」と持て囃され、民主党の予
備選ではフロントランナーに躍り出る。
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12月02日(日)
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