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On the Production
by 井口健二
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■牧師といのちの崖、デッドエンドの思い出(半世界、アイ・フィール、ちいさな独裁者、ナポリの隣人、ライ麦畑の反逆児、宵闇真珠、雪の華)
するシーンも用意されていた。出演は2017年『まともな男』
などのマックス・フーバッヒャー。他に、2017年1月29日題
名紹介『僕とカミンスキーの旅』などのミラン・ペシェル、
2009年3月紹介『伯爵夫人』(公開題名『血の伯爵夫人』)
などのフレデリック・ラウらが脇を固めている。結末をどう
捉えるかがポイントになると思うが、僕はかなりきな臭さも
感じてしまった。公開は2019年2月8日より、東京はヒュー
マントラストシネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)

『ナポリの隣人』“La tenerezza”
(2012年9月紹介『最初の人間』などのジャンニ・アメリオ
監督がナポリ出身の作家ロレンツォ・マローネの原作を脚色
・映画化した作品。高齢の元弁護士は妻の死後、子供たちと
の関係を断っていた。その彼の住むアパートの隣家に2人の
子供を持つ若い夫妻が引っ越してくる。その一家と親しくな
った主人公は、新たな家族のように付き合いを深めるが、そ
こに重大な事件が起きてしまう。映画の中にも「ナポリは新
参者には住みにくい街」というような台詞が出てくるが、何
ともやるせない展開の物語ではある。でもそんな中で家族の
あり方を問いかけるような作品になっている。出演は本作で
イタリアのアカデミー賞とされるダビッド・デ・ドナテッロ
賞の主演男優賞を受賞したレナート・カルペンティエーリ。
他に2011年3月紹介『愛の勝利を』などのジョヴァンナ・メ
ッツォジョルノらが脇を固めている。公開は2019年2月9日
より、東京は岩波ホール他で全国順次ロードショウ。)

『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』
                 “Rebel in the Rye”
(2018年8月26日題名紹介『ライ麦畑で出会ったら』に続い
て、2010年に亡くなったアメリカの人気作家J・D・サリン
ジャーを描いた作品。先の作品は周囲からのものだったが、
本作では作家本人が描かれている。それはユダヤ系の裕福な
家庭に育ち、作家を目指してコロムビア大学に学び、そこで
講師だった人物の手で作品が世に出される。しかし高級紙に
掲載予定だった作品は戦時下で無期延期となり、本人も従軍
してノルマンディー上陸作戦に参加。その間にも書き続けた
のが『ライ麦畑でつかまえて』だった。そして出版された作
品はベストセラーとなり、青春のバイブルとまで言われるよ
うになるが…。出演はニコラス・ホルト、ケヴィン・スペイ
シー、ゾーイ・ドゥイッチ。脚本と監督はダニー・ストロン
グ。2015年『ハンガーゲーム FINAL』などの脚本家の監督デ
ビュー作となっている。公開は2019年1月18日より、東京は
TOHOシネマズシャンテ他で全国順次ロードショウ。)

『宵闇真珠』“白色女孩”
(2015年にカメラマンのクリストファー・ドイルが監督した
“Hong Kong Trilogy”の製作を担当したジェニー・シュン
がドイルと共同で監督デビューを果たしたメルヘンと言える
作品。主人公は香港の漁村で暮らす少女。父親から太陽光に
当っては駄目と教えられ、夜間にだけ出歩いている。そこに
裏山の廃墟に住む男性が話し掛け、交流が始まるが…。出演
は初主演のアンジェラ・ユンとオダギリ・ジョー。背景とな
る漁村は、多分2018年11月3日付「第31回東京国際映画祭」
で紹介『三人の夫』と同じ場所と思えるが、内容的には本作
の方が真面かな。少なくとも開発で消滅し掛っている漁村の
問題は描かれている感じがした。しかし廃墟の中の仕掛けな
ど面白いものはいろいろ描かれているが、物語の中にそれが
活かされていないのは残念。まあドイルの監督作品は大体が
そんなものだが。公開は12月15日より、東京は渋谷シアター
・イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)

『雪の華』
(中島美嘉のヒット曲をモチーフにした物語を、2018年8月
5日題名紹介『3D彼女』などの中条あやみと、EXILE「三
代目 J Soul Brothers」登坂広臣の共演で映画化した作品。
主人公は難病で余命宣告された女性。その女性がある切っ掛

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11月25日(日)
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