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On the Production
by 井口健二
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■ふたつの昨日、世界一/映画館、メアリーの(ポリスS、ジュリアン、春待つ、ファースト、めんたい、輪違屋、LOVEHO、かぞくいろ、バハール)
あることは知っているが、その実像はあまり詳しくはなかっ
た。それが本作では余すところなく描かれている。特にその
創作に至る過程は正に心を揺さぶられる。
そしてそのメアリーの姿を、エル・ファニングが見事に演じ
切っている。今までにもファンタシー系の作品に多く出演し
ている若き女優が、SFの母とも言える作家を演じるのは、
ファンには最高の贈り物だ。
公開12月15日より、東京は新宿シネマカリテ、シネスイッチ
銀座他で全国順次ロードショウとなる。
因にガルヴァーニは1798年に死去しているので、メアリーが
直接その実験を見たはずはないが、劇中に再現された実験の
様子を見ると、2018年9月2日題名紹介『人魚の眠る家』で
書いた想いをますます強くした。

この週は他に
『ポリス・ストーリーREBORN』“機器之血”
(ジャッキー・チェン製作総指揮・主演によるアクションシ
リーズ最新作。と言っても2014年3月紹介の前作からは設定
も主人公の名前も違うようだ。発端は2007年。危篤状態の娘
を病院に残し出動した刑事は人工遺伝子に絡む陰謀に巻き込
まれ、自らも重傷を負う。それから13年の時が経ち、陰謀の
知られざる実話を描いた小説が出版され、その本に誘われる
ように事件に絡んだ人物たちが再登場してくるが…。物語は
後半がかなりSFになっていて、それは最近の映画の傾向を
しっかりと押さえているという感じの作品だ。共演は2016年
11月紹介『人魚姫』などのショウ・ルオ、欧陽菲菲の姪オー
ヤン・ナナ、本作がデビュー作のエリカ・シアホウ。さらに
2018年8月5日題名紹介『スカイライン』などのカラン・マ
ルベイ、2017年『エイリアン』などのテス・ハウブリックら
が脇を固めている。公開は11月23日より、東京はTOHOシネマ
ズ日比谷他で全国ロードショウ。)

『ジュリアン』“Jusqu'à la garde”
(2017年のベネチア国際映画祭で長編デビュー作でありなが
ら最優秀監督賞に輝いたフランスの新鋭グザビエ・ルグラン
の作品。主人公は11歳の少年。両親が離婚し、母親の許で姉
と共に暮らしているが、父親が共同親権を主張し、未成年の
彼は裁判所の裁定で隔週末を父親と過ごさなければならなく
なる。そして父親は姿を隠している母親の居場所を聞き出そ
うとする。その脅しに嘘をついてまで母親を守ろうとする主
人公だったが、父親の執拗な脅しと策略でついに母親の居場
所を聞き出されてしまう。そして…。脚本も監督の手になる
ものだが、この種の作品を観ていて何時も気になるのが未成
年者の権利だ。この作品でも結論は変わらないのだが、本作
ではその問題点を明確に描いており、それは僕としては我が
意を得たりという感じもする作品だった。公開は2019年1月
25日より、東京は新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシ
ネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)

『春待つ僕ら』
(2014年10月紹介『想いのこし』などの平川雄一郎監督が、
あなしん原作の同名コミックを映画化。平川監督の作品では
2012年の『ツナグ』、2016年の『僕だけがいない街』もファ
ンタシー系だったが、本作はスポーツもので、ちょっと宗旨
替えなのかな。内容は幼い頃にバスケットボールに興じる友
人を憧れの目で観ていた女子が、高校生になってある偶然か
ら通っている学校のバスケ部で人気4人組のアイドル的存在
になるが…。そこに憧れていた友人がライヴァル校の選手と
して現れる、というもの。ここにはちょっと意外な捻りもあ
るが、全体はラヴコメ調のお話だ。出演は土屋太鳳と北村匠
海、それに小関裕太。他にも旬な若手が揃っている。劇中の
対外試合のシーンでバラバラだった応援が途中から纏まる展
開は、自分の体験にも重なってちょっと嬉しい感じだった。
公開は12月14日より、東京は新宿バルト9、TOHOシネマズ新
宿、新宿ピカデリー他で全国ロードショウ。)

『ファースト・マン』“First Man”
(人類初の月面に降り立ったアポロ11号船長ニール・アーム
ストロングを描いた一部IMAXでのシーンも含むドラマ作品。

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11月11日(日)
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