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On the Production
by 井口健二
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■第31回東京国際映画祭<コンペティション以外>
じて、彼女たちの約1年半の足跡が描かれる。そこにはシン
グル発表ごとに行われる「選抜」の様子などもあり、選ばれ
た者、落ちた者のドラマも展開される。以前には2012年1月
紹介の作品などAKBのドキュメンタリーを観たこともある
が、若い素人の女性がプロの育って行く過程が本作にも描か
れていたかな? 正直にはそこまでにも至っていない感じも
したが、それなりの頑張りの様子などは、彼女たちのファン
には贈り物と言えそうな作品だ。

『悪魔の季節』“Ang Panahon ng Halimaw”
2017年8月6日題名紹介『立ち去った女』のラヴ・ディアス
監督による上映時間2時間56分、しかも台詞はアカペラのロ
ックオペラという怪作。マルコス政権が実施した民兵組織に
よる弾圧が横行した時代。南部の辺境地で診療所を開設した
女医が行方不明となる。物語は実話に基づくとされており、
これも負の遺産と言える。ただし映画の形態は、単調な音楽
と歌詞が繰り返されて悪戯に時間を延ばしているようにも感
じられたが、繰り返し聞かされた音楽が暫らく耳を離れず、
その強烈な印象は残るものだった。
        *         *
 以上、各部門の作品では今回は12本を鑑賞した。
 コンペ部門の解説でも書いたが、今年は昨年まで実施され
た事前試写が行われず。例年その段階でコンペ作品の半数近
くが観られたので、会期中は他の部門を多数観ることができ
たが、今回はそれが叶わなかった。
 また今回は、試写上映のネットでの予約も廃止され、この
ため注目作品はかなり早くから会場近くに待機せざる得ず。
これも本数が減る原因となった。しかもこの待機列の形成に
関しては、多少のトラブルも発生した。
 映画祭の運営方針など、いろいろあるのだろうが、僕らは
できるだけ多くの作品を鑑賞したいと思っているので、その
点の配慮はお願いしたいものだ。

11月04日(日)
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