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On the Production
by 井口健二
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■マルセルの夏/マルセルのお城、かごの中の瞳(ブッシュウィック、ペギー・G、MEG、春画と日本人、愛しのアイリーン、スペースバグ)
ター・イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)
『MEGザ・モンスター』“The Meg”
(アメリカのSF作家スティーヴ・オルテンが1997年に発表
したデビュー作で、その後シリーズ化もされている長編小説
の映画化。古代に生息した巨大鮫メガドロンがある事情から
現代に出現しパニックを引き起こす。発端は中国沖合の公海
上に作られた海洋研究施設。そこでは世界最深とされるマリ
アナ海溝の海底の下にさらに水域があるという仮説の許に、
その水域を探査する研究が進んでいた。そして遂に探査艇が
水域への侵入に成功するが、それは古代よりそこに生息して
いたメガドロンを外部におびき出すことになってしまう。し
かもテリトリーを犯された巨大鮫は人類に襲い掛かる。出演
はジェイスン・ステイサム、リー・ビンビン。他にルビー・
ローズ、TVシリーズ『ヒーローズ』のマシ・オカらが脇を
固めている。監督は、2004年12月紹介『ナショナル・トレジ
ャー』などのジョン・タートルトーブ。これも巨大生物もの
の一環かな? 公開は9月7日より、全国ロードショウ。)
『春画と日本人』
(2013年10月から2014年1月にロンドンの大英博物館で開催
された「大春画展」。その巡回展の日本での開催実現を巡る
ドキュメンタリー。イギリスでの展示にも「16歳未満保護者
同伴」の規定が設けられたそうだが、日本ではそれ以前に公
立の施設では開催そのものが拒否されたそうだ。それは当初
は好意的に進むものの、最後は何処かの反対で拒絶されると
いう。最終的には細川護熙氏が運営する永青文庫美術館で開
催されたが、そこに至る状況が描かれる。一方、本作では春
画そのものに対する研究者らの解説も実物に則しながら丁寧
に行われ、そこでは春画に対する認識を新たにすることもで
きた。正直には外国映画で日本人男性が‘Oh! UTAMARO’と
称される訳も明白に理解できたもの。実に興味深い作品だ。
なお本作は特別に上映を見せて貰ったが、プレス資料等はな
く、映画サイトにも情報は出ていない。公開の予定はあるよ
うなので、その時に改めて紹介したいものだ。)
『愛しのアイリーン』
(地方の農村を舞台にフィリピン妻を迎えた農家の跡取りを
巡る騒動を描いた作品。主人公は、畑仕事は老いた母親に任
せ、現金収入のあるパチンコ屋で働いている40代男性。同僚
の女性に食事に誘われ有頂天になるが、本気は困ると宣告さ
れる。そんな息子の不甲斐なさに業を煮やした母親がついに
詰ってしまうと、息子はふいと居なくなる。その留守中に認
知症だった父親が死去し、その葬儀の最中に息子が帰ってく
る。しかもフィリピン妻を連れて…。というお話だが、ここ
からの展開がかなり過激で、正直唖然としてしまった。でも
これがフィクションの面白さだし、こんなこともあるかな?
といった感じのお話だ。出演は、安田顕とフィリピン女優の
ナッツ・シトイ。他に木野花、伊勢谷友介、田中要次、品川
徹らが脇を固めている。脚本と監督は、2016年2月紹介『ヒ
メアノ〜ル』などの𠮷田恵輔。公開は9月14日より、東京は
TOHOシネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)
『スペースバグ 7話〜12話』
(6月3日に紹介した作品の続き。前回宇宙ステーションを
辛くも脱出したコオロギ、クモ、ネムリユスリカの3匹は宇
宙連絡船で一路地球を目指すが、宇宙嵐に遭遇。操縦不能の
まま砂漠の惑星に不時着する。そこで破壊された宇宙船を発
見し、さらにミツバチのエレンと出会う。しかしその星には
3匹の後を追うカエルたちも辿り着いていた。こうして砂漠
の惑星での新たな冒険が始まる。どうもシリーズ全体のコン
セプトが6話ごとに新たな星に辿り着くようで、環境の違う
中での異なる冒険が展開される。話は様々なギミックも登場
してそれなりに楽しめるものだ。ただ今回の展開では、11話
と12話の間で話が少し飛んでいる感じで、それはまあ前後の
状況から補間することは出来るが、少し気になった。出来れ
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07月08日(日)
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