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On the Production
by 井口健二
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■死の谷間(妻よ薔薇、ゆずりは、毎日がアルツ、さらば青春、四月の、TOKYO L D、サバービコン、キスできる、ウィンH、虹色D、リズと)
多くいることも事実なのだろう。公開は5月12日より、東京
は新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)

『TOKYO LIVING DEAD ID♡L』
(2018年2月11日題名紹介『ラーメン食いてぇ!』などの熊
谷祐紀脚本・監督によるゾンビ作品。ブレイクの兆しの見え
てきた地下アイドル3人組のセンターが、楽屋に侵入してき
たゾンビに咬まれ、72時間後に発症の窮地に追い込まれる。
ところが隔離施設に移送中をファンだという警官に逃亡を幇
助され、とある探偵事務所に助けを求めるが…。蔓延し続け
るゾンビ禍の裏にはある重大な秘密が隠されていた。出演は
アイドルグループSUPER☆GiRLSの浅川梨奈、阿部夢梨と尾澤
ルナ(休業中)。他に星守紗凪、尚玄や『HiGH & LOW』など
パルクールのメムバーらがアクションを披露している。この
テーマは元々好きなものだが、日本製のゾンビ物には単なる
スプラッターではない、それなりの変化球で面白い作品も多
く存在する。本作もそんな一編。公開は6月9日より、東京
はシネマート新宿他で全国順次ロードショウ。)

『サバービコン 仮面を被った街』“Suburbicon”
(2014年『ミケランジェロ・プロジェクト』などのジョージ
・クルーニーが、共同脚本にジョエル&イーサン・コーエン
兄弟を招いて、1950年代の人種差別問題と、その背後で起き
る奇妙な事件を脚色、自ら監督したドラマ作品。出演はマッ
ト・デイモン、ジュリアン・モーア、オスカー・アイザック
と、2018年3月紹介『ワンダー』にも出演して今注目のノア
・ジュープ。始りは白人居住区に引っ越してきた黒人一家に
対する排撃だが、それが徐々にエスカレートする様が恐ろし
い。でも本当に描かれるのはその背後で起きる白人一家の陰
湿な事件で、その描き方には正しくコーエン兄弟の毒が散り
ばめられていた。観客の苛々感を募らせるクルーニーの監督
も見事な作品だ。50年代の憧れだったアメリカの真実が描き
尽されている。公開は5月4日より、東京はTOHOシネマズ日
比谷他で全国ロードショウ。)

『キスできる餃子』
(2016年12月4日題名紹介『傷だらけの悪魔』では女子高生
役だった足立梨花が、いきなりバツイチ、子持ちの女性を演
じる宇都宮餃子がテーマのご当地映画。主人公はイケメンに
惚れて親の反対も押し切り結婚、出産した女性。しかしその
イケメンに裏切られ、娘の手を引いて故郷に戻ってくる。そ
こでは人気店を廃業した頑固な父親が待っていたが…。人気
店を再興しようとする主人公の挑戦に新進プロゴルファーの
若者が絡んで物語が展開する。共演は‘BOYS AND MEN’の田
村侑久。他に麻生祐未、浅野和之、佐野ひなこらが脇を固め
ている。また佐藤美希がゲスト出演しているのはJリーグ・
サポーターにはニヤリだろう。脚本と監督は『アンフェア』
などの原作者の秦建日子。2016年に三重県で撮った映画が評
価されての抜擢だそうだ。公開は6月15日から栃木県での先
行上映の後、22日より全国ロードショウ。)

『ウィンチェスターハウス』“Winchester”
(合衆国国家歴史登録財に指定されているカリフォルニア州
サンノゼに実在する邸宅を描いた作品。建築主のサラは銃器
ビジネスで財を成した一族の相続者で、製造した銃で殺され
た人々の霊に呪われていると信じ、家を建築し続ければ生き
長らえるとして、1922年に死去するまで38年間365日24時間
ぶっ通しの増築を続けたという。そこには様々の不思議な光
景も存在し、そんな邸宅の様子がオカルト的な物語と共に興
味深く描かれている。出演はDameの称号を持つヘレン・ミレ
ンと、2015年7月紹介『ターミネーター:新起動』などのジ
ェイスン・クラーク。脚本と監督は2010年9月紹介『デイブ
レイカー』などのマイクル&ピーター・スピエリッグ兄弟。
個人的には観に行きたかったが果たせなかった場所の一つ、
今回は内部も丁寧に紹介されて存分に楽しめた。公開は初夏
に東京はTOHOシネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)

『虹色デイズ』

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04月15日(日)
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