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On the Production
by 井口健二
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■リビング・ザ・G、さよならの朝に(心と体と、坂道のA、願いと、欲望の、おみおくり、君の名前で、浜田省吾、honey、ジェイン、石綿村)
(2008年1月紹介『マイ・ブルーベリー・ナイツ』などのウ
ォン・カーウァイ監督が1990年に発表した長編第2作で、香
港のアカデミー賞とされる電影金像奨の作品賞、監督賞を受
賞した作品。時代は1960年代、少し怪しい感じの主人公と、
サッカー場の売り子の女性、ナイトクラブのダンサー、ダン
サーに恋をした警官、さらに主人公の親友らが先の読めない
恋愛群像劇を繰り広げる。出演はレスリー・チャン、マギー
・チャン、カリーナ・ラウ、アンディ・ラウ、ジャッキー・
チュン。他にトニー・レオンらが脇を固めている。上映時間
は95分だが、時間経過の描写をバッサリ落とすなど、斬新な
構成とスタイリッシュな映像は今見ても新鮮な作品だ。公開
は2月3日より、東京は渋谷Bunkamura ル・シネマ他で全国
順次ロードショウ。)
『おみおくり』
(高島礼子が女性納棺師に扮する人間ドラマ作品。主人公は
2008年7月紹介『三本木農業高校、馬術部』などの文音が演
じる、幼い頃に交通事故で両親を亡くし、その葬儀にも立ち
会えずにトラウマを抱えていた女性。その主人公が知人の葬
儀で女性納棺師に出逢い、自分の人生を変えて行く。同様の
作品では2008年6月紹介『おくりびと』があり、前回にも近
い職業の『見栄を張る』を紹介したものだが、これらの作品
で描くべきは主人公の成長だろう。しかし本作では、納棺師
としての技術の向上に隠れて、本人の成長が余り見えてこな
い。その点では前回の作品の方が見所があった感じだ。実話
が原作のようだが、7つ描かれるエピソードの中で最後のも
のはちょっと退いてしまった。公開は3月24日より、東京は
有楽町スバル座他で全国順次ロードショウ。)
『君の名前で僕を呼んで』“Call Me by Your Name”
(2008年のLambda Literary Awardを受賞したアンドレ・ア
シマンの原作を、2012年8月紹介『最終目的地』などの監督
ジェームズ・アイヴォリーが脚色し、2016年10月16日題名紹
介『胸騒ぎのシチリア』などのルカ・グァダニーノ監督で映
画化した作品。北イタリアの別荘地を舞台に、大学教授一家
の17歳の息子と、父親が招待した24歳の大学院生とのひと夏
のラヴストーリーが描かれる。出演は2014年11月紹介『イン
ターステラー』などのティモシー・シャラメと、2015年8月
紹介『コードネームU.N.C.L.E.』などのアーミー・ハマー。
日本だとBLで括られてしまうのだろうが、それが文学とし
て成立しているところが凄い。ただ余りに直球で僕らがどう
評価すればいいのか判らない。公開は4月27日より、東京は
有楽町TOHOシネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)
『SHOGO HAMADA ON THE ROAD 2015-2016
旅するソングライター』
(1970年代から活動するシンガーソングライターの初となる
劇場上映作品。2015年に10年ぶりのアルバムを発表した浜田
が、同アルバムを携えて開催したホールツアーと、25万人を
動員したアリーナツアーのライブ映像にイメージ映像を織り
交ぜて構成。ステージの背景には大型のヴィジョンが設えら
れ、そこに映し出されるイメージ映像と、その映像に被せる
フロントプロジェクションなどが、巧みに演出されていた。
ただそれを黙って座って観ているのは結構辛い気分もしてく
るもので、特に前半などは写されている会場と同じように盛
り上がりたくもなる。因に音響にはドルビーATMOSもあるよ
うで、その会場では立ち上がってしまう観客も出るかな?
公開は2月9日より、東京はTOHOシネマズ六本木ヒルズ他、
全国77館にて2週間限定ロードショウ。)
『honey』
(Mr.KINGジャニーズJr.の平野紫耀と2017年2月紹介『サク
ラダリセット』などの平佑奈の共演で、目黒あむ原作の同名
コミックスを実写映画化した作品。両親を幼くして失った小
心者の少女が、高校の入学式で喧嘩に遭遇し、その片方で粗
暴な感じの同級生に付き合うことを要求される。恐怖心でそ
れを承諾してしまう少女だったが、彼女には別に思う人がい
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01月28日(日)
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