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On the Production
by 井口健二
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■トゥー・ラビッツ、黒執事 Book of the Atlantic
(國村隼が謎の日本人役を演じ、韓国青龍賞で助演男優賞と
人気スター賞の2冠を受賞したサスペンス作品。物語の舞台
は山間の村。そこで残虐な殺人事件が起きる。その容疑者は
被害者の家族。しかし容疑者は錯乱状態で状況が掴めない。
その犯行はやがて毒キノコの幻覚によるものとされるが、そ
こに山奥に住む日本人の存在が浮かんでくる。物語は2004年
1月紹介『殺人の追憶』や2010年10月紹介『黒く濁る村』の
ような雰囲気で始まるが、後半にはかなり期待通りの展開が
設けられている。主演は2016年12月25日に題名紹介『アシュ
ラ』などのクァク・ドウォン。脚本と監督は2010年『哀しき
獣』などのナ・ホンジン。公開は3月11日より、東京はシネ
マート新宿他で、全国順次ロードショウ。)
『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』“Weiner”
(1998年に連邦下院議員に初当選し。民衆の味方となる過激
な追及で人気も高く、妻はヒラリー・クリントンの側近とさ
れる才媛で、政治家としては申し分なかった男が、2011年に
セックススキャンダルで議員を辞職。そんな男が再起を賭け
て闘った2013年のニューヨーク市長選。その選挙戦を追った
ドキュメンタリー。それはネット社会の落とし穴とも言える
ものではあるが…。いやはや、本当に「何でかな〜」という
感じの展開で、正しく開いた口が塞がらなくなる。観ている
間は笑える作品だが、これが最終的に昨年の大統領選の結果
にも繋がったのかと思うと、ぞっとしてしまう作品でもあっ
た。公開は2月18日より、東京は渋谷のシアター・イメージ
フォーラム他で、全国順次ロードショウ。)
『家族の肖像』“Gruppo di famiglia in un interno”
(2016年10月16日題名紹介『郵便配達は二度ベルを鳴らす』
など初期3作に続いてディジタルリマスターで再公開される
ルキーノ・ヴィスコンティ監督1974年の作品。主演は1963年
『山猫』にも主演したバート・ランカスター。ローマの邸宅
で18世紀イギリスで流行した「家族肖像画」のコレクション
に囲まれて静かに暮らすアメリカ人の老教授が、突然の闖入
者によってその生活が乱されて行く。その闖入者の狼藉な振
る舞いがかなり観客をイラつかせるものなのだが、それを許
して行く主人公の心情も理解できてしまう。その辺の上手さ
が名匠の作品と言えるものなのだろう。共演はシルヴァーナ
・マンガーノ、ヘルムート・バーガー。さらにドミニク・サ
ンダ、クラウディア・カルディナーレらも登場する。公開は
2月11日より、岩波ホールにてロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
01月15日(日)
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