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On the Production
by 井口健二
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■ポッピンQ、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』来日記者会見、中島みゆきConcert「一会」
母親。母親は政略結婚で族長に嫁いだが、自分の娘に同じ思
いをさせたくなかった。ところが部族間の争いに終止符を打
つため、相手方の族長が娘との結婚を要求。その要求を父親
である族長は承認するが、母親は納得できなかった。そして
母娘の逃亡が始まる。そこには偶然も作用して逃亡は思いの
外うまくいくのだが、娘を差し出さなければ自分の命の危な
い部族の追手も執拗だった。いやはやという物語だが、映画
はアクションも巧みに取り入れて見事に仕上げられている。
公開は3月25日より、東京は岩波ホールで上映される。)
『PとJK』
(「別冊フレンド」で連載中の三次マキ原作コミックスを、
2013年4月紹介『俺俺』などの亀梨和也、2016年9月4日題
名紹介『金メダル男』などの土屋太鳳共演、2011年2月紹介
『軽蔑』などの廣木隆一監督で映画化した作品。監督はピン
ク映画出身だが、近年はこの種の若年向けの作品が多いよう
だ。とは言えヴェテランの監督は、そんな作品でもさすがに
しっかりとした作品に仕上げている。成人と女子高生が公に
出来ない夫婦になるという設定は、1970年代の『おくさまは
18歳』なども思い出すが、本作ではそこに至る事情の説明や
登場人物が抱える背景などもそれなりに描かれて、納得の作
品になっていた。作品自体は若年向けであることに変わりは
ないが…。公開は3月25日より、全国ロードショウ。)
『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
(黒川博行原作「疫病神」シリーズの内、2014年の直木賞を
受賞した作品の映画化。同作は先にBSでのテレビドラマ化
もあるが、スタッフ・キャストを一新しての映画化になって
いる。その顔触れが、主演の佐々木蔵之介、横山裕、北川景
子から、脚本監督の小林聖太郎まで ほぼ関西出身者で固め
られているのは拘りかな? お話は暴力団幹部の男と亡父が
ヤクザだった若者がヤクザ社会に翻弄される内に、何となく
正義を行ってしまうという、それなりに痛快さもありカタル
シスも感じさせる作品になっている。ロケ地は香港、四国の
愛媛県まで足を延ばした上に、脇役陣も多彩で楽しめた。こ
れなら当然シリーズ化もあり得るだろう。公開は1月28日よ
り、全国ロードショウ。)
『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』
                   “Experimenter”
(2013年9月紹介『ハンナ・アーレント』でも言及されたナ
チスのユダヤ人虐殺が指令に盲従しただけだという見解。そ
れを実証した博士の研究を描いた作品。上からの命令があれ
ば人間は残虐な行為も厭わなくなる? その様子が事実に基
づいて再現されている。出演は、ピーター・サースガードと
ウィノナ・ライダー。他にアントン・イェルチン、ジョン・
レグイザモらも登場する。SF映画ファン的には1970年代に
実験がテレビドラマ化された様子の再現場面が面白い。その
作品ではウィリアム・シャトナーが博士役を演じており、人
気番組の裏話なども語られるのだ。さらに本作には『ミステ
リーゾーン』のような雰囲気も感じられた。公開は2月25日
より、新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)
『東京ウィンドオーケストラ』
(前回題名紹介『惑う After the Rain』の中西美帆主演、
小市慢太郎共演による世界遺産・屋久島を舞台にした音楽の
絡むドラマ作品。島の文化センターに招かれた人気オーケス
トラ。しかしやってきたのはよく似た名前のアマチュア楽団
だった。先に2016年8月21日題名紹介『オケ老人』があり、
よく似た名前のアマチュア楽団が間違われるという設定は重
なるかなと思ったが、その後の展開は相当に異なっていた。
しかしどちらも人間の間違いとして有り得るものだし、それ
への対処の仕方にも納得できる点は多くある作品だった。脚
本監督は、2013年12月紹介『神奈川芸術大学映像科研究室』
の坂下雄一郎。その商業映画第1作。公開は1月21日より、
新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『シネマ歌舞伎 阿古屋』

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12月11日(日)
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