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On the Production
by 井口健二
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■コロニア、ハリウッドがひれ伏した銀行マン、死霊館 エンフィールド事件
リー・ジョンスンが参加している。
ワンの演出は前作同様外連味もたっぷりで、好き者には存分
にその醍醐味を味わせてくれる。因にワンは前作の完成後に
は「ホラー引退宣言」をして、2015年『ワイルド・スピード
SKY MISSION』などを手掛けていたものだが、いろいろ思う
ところもあったのか、今回再びの監督となったものだ。
その意気を感じて、スタッフ・キャストも再結集しているの
だろう。
そしてその作品は前作とほとんど変わらないというか、決ま
りごとはきっちりと描いてくれているもので、しかも演出の
ツボは心得ているし、和製のホラーとは一味違ってファンに
は堪らない作品となっている。
上映時間2時間14分をたっぷりと楽しませてくれる作品だ。
公開は7月9日より、東京は新宿ピカデリー他で、全国ロー
ドショウとなる。
この週は他に
『ファインディング・ドリー』“Finding Dory”
(2003年11月紹介『ファインディング・ニモ』の続編。前作
でニモの捜索に協力した忘れん坊のドリーが、ふと思い出し
た家族を探して新たな冒険が始まる。お話の流れはほぼ同じ
だが、とにかく全てがスケールアップした作品。試写は2D
だったが、最初から計算された3Dの効果も凄そうだ)
『祈りのちから』“War Room”
(『復活』『天国からの奇跡』に続くソニーピクチャーズ、
キリスト教映画の第3弾。さすがに3本目になると宗教を真
正面から訴えるような作品になった。それはそれで観る人が
観れば良い作品であって、部外者がとやかく言うものではな
いだろう。教会で説教を聞いている感じだった。)
『神聖なる一族24人の娘たち』
“Олык марий пылвомыш вате-влак”
(ロシア連邦内で暮らすMariという民族を描いた作品。民族
の説話に基づく話やもっと下世話な物語が短編集のように綴
られる。民族には特殊な宗教観もあるようで、アニミズムに
似たそれには惹かれるものもあったし、現代にそれが通用し
ていることも興味深かった。)
『シング・ストリート 未来へのうた』“Sing Street”
2006年『ONCEダブリンの街角で』などのジョン・カーニー監
督による最新作。1980年代の北アイルランドを舞台に、音楽
で境遇を脱出しようとする少年たちの姿を描く。往時を髣髴
とさせるヴィデオの撮影風景や音楽が満載で、映画ファンの
心を鷲掴みにすること間違いなしの作品。)
『バッド・ブレインズ バンド・イン・DC』
“Bad Brains: A Band in DC”
(カリスマ的なリードヴォーカルの奇矯な行動に翻弄される
バンドを撮影したドキュメンタリー。いやはやという感じの
作品で、僕は音楽のことはまるで判らないが、それでも人気
があるというのはどれだけ凄いのか…? それにしても歌わ
ないヴォーカルというのは…。)
『きみがくれた物語』“The Choice”
(2004年11月紹介『きみに読む物語』などのニック・スパー
クスが自ら製作した自作小説の映画化。ロマンティック小説
の名手と言われる作家の作品で、こういうのが好きな人には
堪らないのだろうなあ…、と思わせる。それを他人がとやか
く言う筋合いでもないだろう。)
『DOPE ドープ!!』“Dope”
(映画の最初に題名の意味が紹介されるが、それを善とする
人たち向けの作品なのだろう。僕にはどうも理解し難い世界
のものだが、数年前の東京国際映画祭でもこの類の作品が高
い評価を受けているから、世界の趨勢はこちらに向いている
ようだ。僕にはよく判らないが。)
『ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実』
“Poverty, Inc.”
(いろいろな機関の名目で世界中から集められる寄付がどの
ような効果をもたらすかを描いたドキュメンタリー。それは
胡散臭いものではなく、ちゃんとした機関への寄付でも必ず
しも民衆のためにはならない場合がある。多分そうだろうな
あ…と思っていたことが、確信できた。)
『ドラゴン・クロニクル 妖魔塔の伝説』“九層妖塔”
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06月19日(日)
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