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On the Production
by 井口健二
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■バイロケーション、祖谷物語−おくのひと−、インシディアス第2章、幕末奇譚SHINSEN5−弐−風雲伊賀越え、魔女っこ姉妹のヨヨとネネ
コールターが新たに加わっている。
製作は『パタノーマル・アクティビティ』も手掛けるジェイ
スン・ブラム。さらに撮影のジョン・レオネッティ、編集の
カーク・M・モッリ、衣装のクリスティン・M・バーク、音
楽のジョセフ・ビシャラらも前作に引き続いての担当だ。
それにしても痒いところに手が届くような作品で、前作に描
かれたいろいろな謎が実に丁寧に解き明かされる。ファンに
はこの上ない贈り物という感じの作品で、これは前作を気に
入った人は絶対に観なければいけないだろう。
そしてもちろん本作はホラーなのだが、物語には時間要素が
加わったり、さらに一部の映像は研究者たちの記録というこ
とでPOVになったりと、色々な要素がヴァラエティ豊かに
展開される。
その辺の上手さは、ワン/ワネルのコンビの真骨頂という感
じもする作品だ。そして本作では、前作からの家族の問題が
全て解決されたように見えるが…、というのも上手い作品に
感じられた。
公開は1月10日より、全国一斉のロードショウとなる。
『幕末奇譚SHINSEN5−弐−風雲伊賀越え』
今年1月紹介『幕末奇譚SHINSEN5〜剣豪降臨〜』に続いて
新撰組が陰陽師と戦うという奇想時代劇の続編。
土方歳三、沖田総司、齋藤一、藤堂平助、原田左之助の新撰
組5人には、実は陰陽師・幸徳井道角である局長近藤勇の指
示の許、国家の安寧を妨げる陰陽師・土御門源春の陰謀に立
ち向かう使命があった。
こうして前作で彼らは、源春が幕末に甦らせた柳生十兵衛と
戦ったのだが…。今回の源春が甦らせたのは真田幸村。その
徳川を宿敵と狙う幸村に、時空を超えて徳川家康を襲わせ、
徳川の世を根底から覆そうという陰謀だ。
その陰謀に新撰組の5人も時空を超えて徳川家康の支援に向
かう。折しも家康は本能寺の変の後、服部半蔵と共に密かに
伊賀を越え三河に向おうとしていた。その伊賀の山中で家康
を襲う真田十勇士に新撰組5人が挑む。
出演は前作と同じ、土方役の馬場徹、沖田役の神永佳祐、齋
藤役の馬場良馬、藤堂役の八神蓮、それに本作では原田役が
広瀬佳祐に代って、2009年『侍戦隊シンケンジャー』のシン
ケンゴールド・梅盛源太役の相馬圭祐になった。
他に、土御門源春役は前作に続いて佐々木喜英、新登場の真
田幸村役は2011年8月紹介『メサイア』などの井上正大が演
じている。また近藤勇役は、前作に続いて板倉チヒロという
俳優が演じているはずだが、前作と共に本人のプロフィール
にも記載がなかったようだ。
脚本は、前作に続いてまつだ壱岱。監督は、金子修介や辻仁
成、秋元康などの作品で助監督を務め、2005年『インディア
ン・サマー』という作品で長編監督デビューをした佐藤太。
監督は1968年生まれだそうだ。
前作の時はイヴェント試写を鑑賞して、周囲の有料観客の熱
意みたいなものも感じたが…。今回はマスコミ試写、周囲の
反応はあまり芳しくないものだった。でもこの作品は前作の
試写に集まっていたファンたちに支えられているもの。その
熱意とマスコミ試写との落差は面白くも感じられた。
とは言うものの、お話はもう少し捻ってくれてもいいと思え
るし、演出もこれでいいのかと思ってしまうところは多々あ
る。その辺は業界に長い監督なら当然判っているはずだが、
敢えてこうしているのは、上記のファン層の所以かな。それ
が見所という作品なのだろう。
因に、真田幸村は1615年没というのが定説で、対して本能寺
の変は1582年。本人が生きている世界に甦りを送り込むのは
問題のような気もするところではある。
公開は12月21日から東京は渋谷イメージフォーラムにてレイ
トショウ。なお、その前の10月30日にはメイキングを収めた
DVDも発売されており、それらを含めて興行が成り立って
いる作品のようだ。
『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』
「物語環境開発」所属の漫画家ひらりん原作による『のろい
屋しまい』シリーズからのアニメーション映画化。
主人公のヨヨとネネは魔法が日常使われている世界の住人。
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11月24日(日)
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