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On the Production
by 井口健二
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■監禁探偵、タニタ…食堂、17歳のエンディングN、私は王である、ライジングD、燃える仏像人間、きっとうまくいく、ソラから来た転校生
進めるが、何より反対したのは忠寧本人だった。
何故なら忠寧は読書をこよなく愛し博識ではあったが、身の
回りのことは護衛たち任せの温室育ち。自分一人では何も出
来ず、自らが王位に就いても、政治のことなど何もできない
と確信していたのだ。
そこで王になりたくない忠寧は宮殿からの逃亡を図るが、飛
び出したところで若い男とぶつかり男を昏倒させてしまう。
するとその男は忠寧と瓜二つで、咄嗟に忠寧は衣服を交換。
衛兵らはその男を宮殿に連れ戻す。
こうして自由の身となった忠寧だが、衣服を交換した相手は
奴婢で、忠寧には過酷な奴婢の生活が待っていた。しかしそ
の暮らしの中で自らの知識によって人を助けたり、民衆の苦
しい生活ぶりを目撃した忠寧は…
物語の全体はマーク・トウェインの「王子と乞食」を思い出
させるが、それよりも韓国映画では昨年12月紹介『王になっ
た男』との類似点も指摘できるところだ。ただし本作の本国
公開は昨年8月で、9月公開の先紹介作に先行している。
また本作にはユーモアも多く表現されて、先紹介作のシビア
な内容とは差異もあり、どちらも甲乙付け難い作品になって
いる。因に先紹介作では、異なるヴァージョンのエンディン
グが「CJEJチャンネル」で期間限定公開されたようだ。
出演は、2009年1月紹介『アンティーク』などのチュ・ジフ
ン。チュは、2010年2月から1年9ヶ月間の兵役を終えての
復帰作で、コミカルな演技は初とのことだ。
他に2012年『ヨンガシ』などのイ・ハニ、2011年『ロマンテ
ィック・ヘブン』などのイム・ウォンヒとキム・スロ、そし
てドラマで活躍のキム・ソヒョンらが脇を固めている。
監督は、過去にはコメディ作品を多く発表しているチャン・
ギュソン。監督初の時代劇は5年ぶりの作品だそうだ。
また撮影は韓国全土で行われており、国宝に指定されている
歴史的建造物の宮殿などもカメラに収められている。
『ライジング・ドラゴン』“十二生肖”
ジャッキー・チェンの製作、脚本、監督、主演による最後の
アクション超大作とされている作品。
1954年生まれのチェンは今年59歳。長年香港アクション映画
を牽引してきたチェンも流石に限界を感じたのか、アクショ
ン映画からの引退を表明したのは、2011年10月紹介『1911』
の来日記者会見の席だったと記憶している。
その時に、最後のアクション作品は「十二支」を題材にした
ものだと発言し、その作品が本作だった。その最後の作品で
チェンが演じるのは、骨董品専門の窃盗団のリーダー。ある
資産家の手先となって、世界中の美術品を盗んでいる。
そして今回資産家から命じられたのは、アヘン戦争時に清王
朝の迎賓館・円明園より持ち出された十二支のブロンズ像。
すでに幾つかは発見され資産家のものとなっており、残りを
発見し回収する契約を結ぶのだが…
そこに、アヘン戦争に従軍した将校の末裔や、盗まれた国宝
の返還運動を行っている古美術専門の学生などが絡んで、パ
リ、南太平洋、そして中国本土などを股にかけた大冒険が繰
り広げられる。
さらにそこにはトレジャーハンターのライヴァルも登場し、
格闘技から危機一髪の脱出劇まで様々なアクションが描かれ
る。それも全身がローラーブレードのスーツによる疾走や、
スカイダイヴィングなど多種多様のものだ。
と言うことで、正にアクションてんこ盛り、サーヴィス精神
満載の映画になっている。そのアクションを見るとまだやれ
そうな気もするが、チェンのプロ根性がそれを許さないとい
うことなのだろう。
共演は、2010年11月紹介『戦火の中へ』などの韓国人俳優の
クォン・サンウと、北京体育大学卒業、テコンドー55kg級の
女子チャンピオンで映画初出演のジャン・ランシン。
さらに2010年4月紹介『パリより愛をこめて』などでスタン
トマンを務めるアラー・サフィ、2009年11月紹介『2012』な
どのオリヴァー・プラットらが脇を固めている。
物語は、『インディ・ジョーンズ』から『ナショナル・トレ
ジャー』、『ミッション:インポッシブル』、『POTC』など
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03月30日(土)
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