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On the Production
by 井口健二
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■第187回(Star Wars,Gallowwalkers,Vampire Academy,Ghost Graduation,Insidious Chapter 2,Shrinking Man,VES winner)
因にこの青春ドラマでは、2011年に映画版が製作されてイギ
リス国内で8800万ドルの興行収入を挙げ、モリスは現在準備
中のアメリカ版の監督にも予定されているそうだ。
 という状況だが、“Ghost Graduation”のリメイクに関し
ては脚本家が決まった以外のスタッフ・キャストは未定。た
だしモリスに関しては、本作の監督も手掛ける可能性はあり
そうだ。一方、スミスが主演するか否かも未定とされている
が、相手が高校生ということでは、久しぶりに息子のジェイ
デン・スミスとの共演も期待されそうだ。
        *         *
 2011年6月に紹介したジェームズ・ワン監督、リー・ワネ
ル脚本の『ソウ』コンビによる『インシディアス』から、そ
の続編“Insidious Chapter 2”の製作が開始され、前作と
同じパトリック・ウィルスン、ローズ・バーン、タイ・シン
プキンスの共演が報告された。
 前作の物語は、郊外の一軒家に引っ越した夫婦と子供3人
の一家を悪霊が襲い、原因不明の昏睡状態に陥った長男を救
出するため、一家の父親が霊能者の力を借りて異世界に侵入
するというもの。その事件は一応解決したかに見えたが、実
はエンディングタイトルの後に少し予告がされていた。
 その予告の部分が今回は新たな展開になると思われるが、
前作は『ソウ』とは異なるかなりオーソドックスなホラーと
して描かれていたもので、今回もその流れを維持した作品を
期待したいものだ。
 なお撮影はすでにスタートしており、全米公開は今年8月
30日の予定。また日本の配給権はソニー・ピクチャーズが契
約しているようだ。
        *         *
 2011年10月紹介『リアル・スティール』の原作者としても
知られるアメリカのSF作家リチャード・マシスンが、自ら
が1956年に発表した原作に基づき、1957年にユニヴァーサル
で映画化された“The Incredible Shrinking Man”(縮みゆ
く人間)のリメイクを計画している。
 オリジナルの物語は、核実験と殺虫剤の影響で1日ごとに
身長の縮むようになった主人公が、最初は好奇の目にさらさ
れ、やがては家族にも見捨てられて行く中で、相対的に巨大
化するクモなどと戦いながら、それでも人間としての尊厳を
失わずに生きて行く…というもの。
 そしてその映画化はマシスン自身が脚本を手掛け、1954年
『大アマゾンの半魚人』などのジャック・アーノルドが監督
したもので、名作として名高い作品になっている。さらに同
じ原作からは、1981年にリリー・トムリンの主演でコメディ
タッチのリメイク“The Incredible Shrinking Woman”も行
われた。
 という原作の再度のリメイクということになるものだが、
実は計画自体は数年前に立ち上げられ、1957年作を製作した
ユニヴァーサルではエディ・マーフィを主演にした検討が進
められていたこともある。しかしその結論は見送りとなって
しまっていた。
 そのリメイクの権利を今回はMGMが獲得したもので、同
社ではマシスンと、息子のリチャード・マシスンJr.が共同
で執筆した脚本に基づく映画化を進めるとしている。因に、
新たに執筆された脚本では、オリジナルの設定の許で最新の
ナノテクノロジーなども踏まえて、現代を舞台にした冒険が
描かれているとのことだ。
 なおMGMでの映画化には、マシスンJr.が製作者として
も名を連ねており、原作者の思いが存分に込められた作品が
実現しそうだ。
        *         *
 最後は、2月7日に発表された第11回VES賞の結果を報
告しておこう。
 VFX主導映画のVFX賞の受賞は、
『ライフ・オブ・パイ』(12月9日紹介)
 長編映画における助演VFX賞の受賞は、
“The Impossible”
 長編アニメーション映画のVFX賞の受賞は、
『メリダとおそろしの森』(6月24日紹介)
 実写映画のアニメーションキャラクター賞の受賞は、
『ライフ・オブ・パイ』Richard Parker
 長編アニメーション映画のアニメーションキャラクター賞

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02月16日(土)
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