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On the Production
by 井口健二
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■第186回(Star Wars,Odyssey,ブラックリスト,バヨナ監督,Terminator,The Amazing Spider-Man 2,The Muppets... Again!,Tomorrowland)
こどもたち』などのスペインの新鋭ファン・アントニオ・バ
ヨナ監督に、ワーナーで進められている題名未定のSF作品
への起用が発表されている。
作品は、2008年12月紹介『ベンジャミン・バトン−数奇な
人生−』などのエリック・ロスの脚本に基づくもので、具体
的な内容は不明だが、SF作品と紹介されていたものだ。
因にバヨナ監督は、前回紹介したVES賞の候補の中で、
一般映画なのに作品賞の他に模型賞の候補にも挙げられてい
た“The Impossible”も手掛けており、実はこの作品は昨年
の東京国際映画祭「ワールドシネマ」で上映されたが、僕は
見逃していた。内容は、2004年のクリスマスに東南アジアを
襲った大津波に翻弄される家族の姿を描いたもので、主演の
ナオミ・ワッツは米アカデミー賞の主演女優賞候補にもなっ
ている。
そして今回の計画は、その監督の第3作となるものだが、
見事なダーク・ファンタシーの後にデザスター作品を手掛け
た監督にSFというのは気になるところだ。ただしロスの脚
本には、1994年のオスカー受賞作『フォレスト・ガンプ』な
どあるものの、2006年1月紹介『ミュンヘン』など僕には何
か引っ掛かるところも多く、今回の計画もその点では不安も
ある。そんなことも気にしながら注目して行きたい。
なお製作は、ワーナに本拠を置き、紹介予定のコミックス
の映画化『L.A.ギャングストーリー』などを手掛けるケヴィ
ン・マコーミックが担当している。
* *
お次は、2011年1月3日に7年間の任期を終えてカリフォ
ルニア州知事を退任したアーノルド・シュワルツェネッガー
の主演復帰作『ラストスタンド』は後日紹介する予定だが、
そのシュワルツェネッガーの出世作“The Terminator ”に
続編の計画が報道されている。
シリーズは、2009年5月紹介の『ターミネーター4』で、
新たな展開による再開が期待されたが、McG監督による作品
は残念ながら期待通りのものにはならず、続編の権利は数年
前に前作を製作したハルシオンから売却されていた。
その権利を買い取ったのが、今年の米アカデミー賞を賑わ
す『ゼロ・ダーク・サーティ』『ザ・マスター』を手掛ける
アンナプルナ・ピクチャーズのミーガン・エリクスン。その
エリクスンの許で新たな計画が始動したものだ。
その計画でまず発表されたのは、脚本家として契約された
2011年7月紹介『ドライブ・アングリー3D』などのパトリ
ック・ルシエと、製作者でもあるレータ・カログリディス。
因にカログリディスは、2009年『アバター』の製作総指揮も
務めており、シリーズ創始者のジェームズ・キャメロンの正
に直系の人物が参加することになっている。
なおカログリディスは、脚本家としては2004年の『アレキ
サンダー』や2010年の『シャッター・アイランド』なども手
掛けており、申し分のない経歴を有している。一方のルシエ
も“My Bloody Valentine”のリメイクなど、ジャンル作品
では確固とした実績を有しており、この2人の組み合わせが
どのような相互作用を生み出すかも楽しみだ。
さらにアンナプルナは、今年1月紹介『アウトロー』や、
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』などの話題作
も手掛けており、その勢いをかってのシリーズ再開には大い
に期待が持てるものだ。
* *
2014年5月2日全米公開を目指して撮影が開始されている
“The Amazing Spider-Man 2”に、昨年7月紹介『WIN WIN
ダメ男とダメ少年の最高の日々』などのポール・ジアマッテ
ィと、2011年5月紹介『テンぺスト』などのフェリシティ・
ジョーンズの出演が発表されている。
この作品は、前作の脚本を手掛けたジェームズ・ヴァンダ
ービルトの原案に基づき、『スター・トレック イントゥ・
ダークネス』などを手掛けたアレックス・カーツマン、ロベ
ルト・オーチらの脚本によって進められているもので、監督
には前作のマーク・ウェッブが再登板しているものだ。
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02月01日(金)
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