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On the Production
by 井口健二
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■苦役列車、ジョルダーニ家、グレイヴ・E、ジョイフル♪ノイズ、彼女について知ることのすべて、ブライズM、王朝の陰謀、白い指+Carrie
そんな中で長年コーラスの指導をしてきた町の実力者の男性
が亡くなる。そしてコーラス団の指導は前指導者の妻ではな
く、アスペルガー症候群の息子を抱える女性に託される。
その新指導者にはリードも務められる娘がいて、一方の前指
導者の未亡人の許に都会で暮らしていた孫の青年が帰ってく
る。そして2人の若者はコーラス団の改革を志すが、新指導
者は伝統的なゴスペルに固執していた。
共演は、2008年12月紹介『ザ・クリーナー』に出演のキキ・
パーマー、ブロードウェイの“Bonnie and Clyde”にクライ
ド役で出演中のジェレミー・ジョーダン。
他に2010年4月紹介『小さな命が呼ぶとき』などのコーニー
・B・バンス、2009年6月紹介『キャデラック・レコード』
などのデクスター・ダーデン。さらにカントリーソングの殿
堂入りも果たしているクリス・クリストファースンらが脇を
固めている。
なお挿入される歌曲は、伝統的なゴスペルからスティービー
・ワンダーやマイクル・ジャクスンまで、様々なアレンジで
多彩な楽曲が披露される。またドリー・パートンは、本作の
ために新曲も書き下ろしているそうだ。
ゴスペルコーラスであるから、宗教的な背景も色濃い作品だ
が、それは別としてコーラス物として充分に楽しめた。それ
にいまさら肌の色を超えたでもないのだろうが、若いカップ
ルの、それなりに障害もあるラヴストーリーも楽しめたもの
だ。
それにしても、1946年生まれのパートンが、1970年生まれの
ラティファを相手に歌いまくるシーンは圧巻だった。
『彼女について知ることのすべて』
佐藤正午の原作小説の映画化。その脚本と監督は2009年8月
紹介『行旅死亡人』などの井土紀州が手掛けた。因に井土監
督は瀬々敬久監督のピンク映画にも参加しており、本作では
エロス・ノワールというコピーも付けられている。
主人公は実家暮らしの教職員。一応将来を約束した同僚教員
もいて、親の車で彼女を迎えに行き、一緒に買い物をして半
同棲のような生活を楽しんでいる。ところがある日、買い物
に来たスーパーの喫煙所で1人の女性と話したことから運命
が動き始める。
そこに出てきた婚約者はその女性の高校時代の同級生と言う
が、その態度は女性を嫌っていることが明白だった。そんな
ことにも興味を持った主人公は、偶然友人が女性の務める病
院に入院していたこともあって、その女性に接近して行く。
その結末は…
まあ、単純に言って男の下心が主人公を泥沼に引き摺り込ん
でいくような物語で、しかも映画では多少単純化され過ぎて
いる感じもするが、それなりにありそうな男女の姿が描かれ
ていたようだ。
出演は、2010年9月紹介『海炭市叙景』などの三浦誠己と、
元TBS「王様のブランチ」のレポーター(といってももう
14年も昔のようだ)の笹峯愛。笹峯はスクリーンデビューと
なっている。
他に、2008年12月紹介『ラーメン・ガール』などの朴昭煕。
2010年5月紹介『結び目』などの赤澤ムック、2010年12月紹
介『学校をつくろう』などの中村憲刀、『行旅死亡人』にも
出演の長宗我部陽子らが脇を固めている。
拳銃の不法所持では学校の先生は懲戒免職を免れないように
も感じるが、まあ最近の教育現場は甘くなっているのかな。
それとも拳銃を湖に投げ捨てて証拠が上がらなかったのかも
知れないが、倫理的にはどうかなとは思ってしまう。これは
まあ話の本筋ではないが。
出演者はスター級ではないがそこそこ実力者と見做せる顔ぶ
れで、その中で笹峯の艶技は頑張っていたと言えるのかな。
ただその演出は1970年代のロマンポルノとあまり変っておら
ず、その辺はもう少し目新しさも欲しい感じではあった。
『ブライズメイズ』“Bridesmaids”
2010年2月紹介『ローラーガールズ・ダイアリー』にも出演
していたSNL出身の女優クリスティン・ウィグが、主演と
オスカーにもノミネートの脚本と製作も務めた女性の本音?
映画。
主人公は、長年の夢だったケーキ屋を開業したものの敢え無
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04月15日(日)
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