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On the Production
by 井口健二
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■COTE2、ゴーストライター・ホテル、M・サッチャー、不良少年、セットアップ、アンダーワールド4、桜蘭高校、ポテチ、ピラミッド
という訳で本作は基本的に校内抗争の話になるもので、僕と
しては見境なく喧嘩を売って歩くようなチンピラ映画は認め
ないが、こういう作品はそれなりに筋も通っているし、まあ
陰湿な苛め映画よりは良いかなと思ってしまうところだ。
それに主演の斎藤はそれなりに身体も動くし、窪塚も演技力
はある。さらに須藤温子、堀田眞三、岩永洋昭、秋吉久美子
らの脇役陣も揃っていて、あまり違和感もなく観ることがで
きた。
原作・原案・脚本は元暴走族のリーダーという遠藤夏輝。監
督と共同脚本の宮野ケイジは暴走族がテーマのドキュメンタ
リーなども手掛けているそうで、それなりにリアルな作品に
は仕上がっていたようだ。赤電話など1970年代の再現もまず
破綻は観られなかった。
まあその手の映画ではあるけれど、特に違和感なく描けてい
たことは認められる作品だ。

『セットアップ』“Setup”
2011年5月紹介『ロシアン・ルーレット』などに出演のラッ
パー“50¢”=カーティス・ジャクスンの製作・主演による
クライム・アクション。
物語の中心は幼馴染みの男性3人組。その3人がダイヤモン
ドの運び屋から宝石を強奪することからドラマは開幕する。
ところが3人の内の1人が運び屋を射殺し、それを咎めたも
う1人と残る1人も銃撃して宝石を独り占めしてしまう。
そして銃撃された1人は死亡し、主人公のサニーは辛くも一
命を取り留めるのだが…何故犯人は仲間を裏切ったのか、そ
の手掛かりを求めて動き出したサニーに、地元ギャングの大
ボスなども絡んで血を血で洗う闘いが勃発する。
巻頭のクレジットでランダル・エメットの名前を見付けて、
これはかなりになるなという予感はした。彼は、2006年8月
紹介『16ブロック』などアクション映画専門の製作者で、
2008年5月紹介『ランボー最後の戦場』も彼の製作だ。
そんな製作者の作品だから、本作でも言うならば箍が外れた
ような尋常でないお話が展開される。それはご都合主義もお
構いなしで、正しくあれよあれよという感じ。でまあ、そこ
にあまり目くじら立てても仕方のないような作品になってい
る。
共演は、2008年2月紹介『アメリカを売った男』などのライ
アン・フィリップ。他には2006年2月紹介『沈黙の脱獄』な
どに出演の元プロレスラーのランディ・クートゥア、2007年
6月紹介『レッスン!』に出演のジェナ・ディーワン、そし
て『16ブロック』にも出ていたブルース・ウィリスらが脇
を固めている。
脚本と監督は、『マトリックス』の後半2作や2011年7月紹
介『ワイルド・スピードMEGA MAX』、それにウィリス主演の
『ダイ・ハード 4.0』などのスタントを手掛けてきたマイク
・ガンサー。本作は長編監督2作目だそうだが、やりたいこ
とをやっているという感じだ。
それにしても人がバタバタと死んで行く作品で、それは多少
呆気にもとられるが、そこはあまり目くじらは立てずにお気
楽に楽しみたいものだ。

『アンダーワールド覚醒』“Underworld: Awakening”
2003年11月、2006年3月、2009年2月にそれぞれ紹介したケ
イト・ベッキンセール主演『アンダーワールド』シリーズの
最新作。
前作では一旦過去に戻された物語が再び前に向かって動き出
す。それは前作の最後で少しだけ描かれたシーンからの発展
となるが、物語はそこから急展開が始まっていたものだ。そ
して本作では再び処刑人セリーンの活躍が3Dで描かれる。
物語は元々ヴァンパイアと狼人間ライカンの闘いを描くもの
だが、前作の闘いの後で彼らの存在は人類に知られ、人類は
彼らの粛正を開始していた。その中でセリーンは捕えられ、
とある研究所で冷凍保管されていたようだ。
ところがその冷凍処置が何者かによって解除され、セリーン
は甦る。しかしその間に12年の歳月が流れていた。こうして
甦ったセリーンは新たに人類も敵にした闘いに巻き込まれて
行くが、そこには新たな要素も加わっていた。
共演は、2007年4月紹介『リーピング』などのスティーヴン

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02月12日(日)
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