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On the Production
by 井口健二
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■無言歌、アーチ&シパック、J・エドガー、アフロ田中、ペントハウス、一万年愛してる、ミッション:インポッシブル-GP、ピアノマニア
可能性はありそうだ。

『アフロ田中』
今年9月紹介『スマグラー』などの松田翔太主演、演劇ユニ
ット「ゴジゲン」の主宰松居大悟による監督デビュー作で、
「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載中ののりつけ雅春
原作コミックスの映画化。
主人公は、天然パーマで幼い頃から苛めに遭い、高校時代に
はアフロヘアーで挽回して悪餓鬼仲間は出来たものの、その
場の乗りで高校を中退。そのままの乗りで上京してトンネル
掘りの仕事を続け、恋も女も知らないまま早24歳になってし
まった男。
そんな主人公に悪餓鬼の1人から結婚式の招待状が届く。そ
して友人の挨拶も頼まれ感慨に耽る主人公だったが、ある約
束を思い出して愕然とする。その約束とは、仲間の結婚式に
はガールフレンドを連れて出席するというものだったのだ。
そこで結婚式までにガールフレンド獲得の計画を立てる主人
公だったが、その隣の部屋にアイドルのような女性が入居。
でもこれには高嶺の花と諦めていた主人公に、なぜか彼女の
方が積極的で、いつしかガールフレンド獲得の夢も叶いそう
になるが…
原作は、高校時代から始まって現在は社会人篇が連載中のよ
うだが、映画はその社会人になった主人公を描いている。そ
して何とも勘違い続きの主人公の姿が、面白おかしく、でも
それなりに爽やかに描かれているものだ。
共演は、2008年8月紹介『ハンサム★スーツ』などの佐々木
希、2009年7月紹介『悪夢のエレベーター』などの堤下敦、
先月紹介『セカイの向こうに』などの田中圭、2008年10月紹
介『ノン子36歳(家事手伝い)』などの遠藤要、2010年5月
紹介『サイタマノラッパー2』などの駒木根隆介。
他に辺見えみり、リリー・フランキー、原幹恵、美波、吹越
満、皆川猿時らが脇を固めている。
まあこんな勘違い男が世間にどれだけ居るか判らないが、最
近の軽い乗りの若者の風俗を観ていると、それなりに居そう
な感じもしてしまう。ただし本作では、主人公の誠実さなど
もあって、それが悪くない感じには描かれていた。
脚本は、2010年7月紹介『おにいちゃんのハナビ』などの西
田征史が担当している。

『ペントハウス』“Tower Heist”
ブレット・ラトナー監督、エディ・マーフィとベン・スティ
ラーの共演で、ニューヨークの高層マンションを舞台にした
アクション・コメディ。
因にスティラーとマーフィは初顔合せだが、意外なことにラ
トナー監督とも組んだことがなかったそうで、本作では現代
ハリウッドのアクション・コメディ最強トリオが初めて組ま
れたことになる。
物語の舞台は、不動産王ドナルド・トランプの協力も得て設
定されたというニューヨーク5番街に面して建つ高層マンシ
ョン。主人公はその管理マネージャー。いつも居住者の顔色
を伺いながら、最高のサーヴィスを心掛ける。
ところが居住者の1人の経済アナリストがFBIに逮捕され
たことから事態が急変する。その男は詐欺師で、実は主人公
は自分を含む従業員たちの積み立て年金の運用をその男に頼
んでいたのだ。このままでは皆の年金が0になる。
そこに、詐欺師は多額の現金を部屋のどこかに隠しているは
ずだが、FBIにもその所在が掴めない…という情報が舞い
込む。しかも詐欺師が釈放されたら、その金はあっという間
に消されてしまうことが確実だった。奪うなら今しかない。
そこで、詐欺師が特注の金庫を部屋に設置したことを調べ出
した主人公は、街で出会ったこそ泥男の指導の許、自分と従
業員のためその金を奪取しよう考えるが…
共演は、『オーシャンズ』シリーズなどのケイシー・アフレ
ック、1998年『GODZILLA』などのマシュー・ブロデリック、
今年3月紹介『世界侵略:ロサンゼルス決戦』などのマイク
ル・ペーニャ、2009年『プレシャス』でオスカー候補になっ
たガボレイ・シディペ。
他に、ティア・レオーニ、アラン・アルダらが脇を固めてい
る。
マーフィとスティラーが幼馴染みという設定には多少仰け反
ったが、映画には300万人の見物客が集まるという5番街の

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12月04日(日)
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