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On the Production
by 井口健二
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■リアル・スティール、1911、ブリューゲル、ビッグバン、ゾンビ処刑人、フライトナイト、マジック・ツリーハウス、フラガール2+TIFF
て探偵自身にも迫ってくる。こうして物語の全容が徐々に明
らかにされて行くが…。
共演は、2005年5月紹介『ヒトラー〜最後の12日間〜』など
のトーマス・クレッチマン、テレビ『プリズン・ブレイク』
などのウィリアム・フィクトナー、2004年8月紹介『バイオ
ハザード 』などのシエンナ・ギロリー。
他に、スヌープ・ドッグ、サム・エリオット、テレビ“The
O.C.”などにレギュラー出演のオータム・リーサー、2003年
4月紹介『ザ・コア』に出演のデルロイ・リンド、今年6月
紹介『ザ・ウォード』に出演のショーン・クックらが脇を固
めている。
映画は後半においおいと思わせるような大仕掛けがあって、
アメリカ人は本当にこんな話が好きなんだとも思わせる。そ
の一方で主人公の探偵事務所には懐かしく感じてしまうとこ
ろもあって、古き良き時代のクライムサスペンスの雰囲気も
漂わせている。
そのバランスが、多少ずるい部分もあったりはするが、全体
としては纏まり良く作られている感じがした。そこに上記の
顔ぶれの登場は、まずファンには嬉しい作品というところだ
ろう。
『ゾンビ処刑人』“The Revenant”
元ドリーム・クェスト・イメージス(VFX)のスタッフと
して、ドン・コスカレリ監督の『ファンタズム』シリーズ、
1989年『アビス』、1997年『エアフォース・ワン』などを手
掛けたケリー・プリオーが、製作、脚本、監督、編集の4役
で作り上げた作品。
本作では、オーストラリア映画祭の最優秀作品賞を始め、ザ
ナドゥSF映画祭、ファルスタッフ国際映画祭、シネヴェガ
ス映画祭、NYホラー映画祭などでも作品賞や観客賞を受賞
している。
物語は、埋葬から甦った主人公が不死身にはなったものの、
昼間は意識がない上に、人の生血を摂取し続けないと身体が
腐ってしまう事態に直面。それなら悪人の生血を吸えば良い
だろうという考えで、夜の街で悪人の成敗に乗り出す…、と
いうもの。
なお、吸血の設定はヴァンパイアの起原の中にそういう説も
あるのだそうで、本作はそれを活かしたものになっている。
しかもそれに対する主人公らの反応や行動が、これは見事な
脚本に仕上げられているものだ。
それに本作の宣伝文句は、「クサっちゃいるが、俺たちヒー
ロー!」。これが正に字義通りで、それにも感心した。
出演は、テレビ『ヒーローズ』でのケンセイ・タケゾウ役や
『24』のジョゼフ・バザエフ役のデイヴィッド・アンダー
ス、2000年『コヨーテ・アグリー』に出ていたというクリス
・ワイルド。
他に、2010年1月紹介『鉄拳/TEKKEN』に出演のルイーズ・
グリフィス、主にテレビで活躍するジェイシー・キング、エ
ミリアーノ・トーレスらが脇を固めている。
なお、ゾンビの視点から描くということでは、今年の1月に
『コリン』を紹介しているが、同作の製作は2008年で、本作
は2009年。奇しくも同じ時期に同様の作品がイギリスとアメ
リカで作られたようだ。その雰囲気はかなり違うが。
また原題で検索をしていたら、2006年8月紹介『奇跡の朝』
“Les Revanants”が出てきた。この作品もゾンビものとし
ては出色だったが、本作はエンターテインメント性というこ
とではフランス、イギリスの作品に勝っているようだ。
『フライトナイト−恐怖の夜−』“Fright Night”
1985年に公開されて、僕的には元祖ホラコメと呼んでいた作
品が3Dでリメイクされた。ただし、今回は内覧試写なので
2Dでの鑑賞となったが、お陰で物語は冷静に追うことがで
きたものだ。
ホラコメの歴史では、第2次大戦直後“Abbot & Costello”
の時代からホラーとコメディは融和していたが、1969年にロ
マン・ポランスキー監督主演の『吸血鬼』が日本公開(製作
は1967年)されてそのジャンルは確立された。
そして、1985年に本作のオリジナルが公開されたものだが、
この年の夏には『BTTF』や『コクーン』『ときめきサイ
エンス』『グーニーズ』などが目白押しで、当時夏休みにな
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10月23日(日)
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