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On the Production
by 井口健二
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■ビー・デビル、魔法少女を忘れない、抱きたいカンケイ、生き残るための3つの取引+バンコク遠征記(前編)
そして検事は刑事による犯人でっち上げの疑いを深め、刑事
は検事と大御所との癒着の証拠を掴んで行くが…
この刑事と検事はどちらも悪人であることは確かだろう。し
かし刑事には警察の威信を守るためにせざるを得なかった事
情があるし、一方の検事のしていることは汚職ではあっても
それほどの実害が生じているものには見えない。
そんな2人のある意味での必要悪とも思える行為が、ちょっ
としたの歯車の狂いから取り返しのつかない事態へと発展し
て行く。それは哀しい人間の性なのかもしれないし、誰でも
がその立場に立ったら落ちてしまう罠なのかも知れない。
そして物語の中では、今一歩のところで最悪の事態は食い止
められたかも知れない状況が描かれ、その哀しさも観客の胸
に突き刺さる作品になっている。
共演は、2010年10月紹介『黒く濁る村』などのユ・ヘジン、
2005年『クライング・フィスト涙拳』などのチョン・ジン、
2009年1月紹介『映画は映画だ』などのチョン・マシク、そ
して2010年6月紹介『仁寺洞スキャンダル』などのマ・ドン
ソク。
リュ・スンワン監督は、今まではアクションが得意と見られ
ていたようだが、本作ではかなりの心理描写を描き切ってい
る。その成果は、韓国の映画監督が相互に選ぶディレクター
ズ・カット・アワードを受賞し、今年のベルリン国際映画祭
パノラマ部門にも正式出品されたそうだ。
        *         *
 今回は、2月13日を挟んで2泊3日のバンコク旅行をして
きましたので、その報告させてもらいます。

『旅行の準備』
 旅行の目的は、その日にバンコクの国立競技場で行われた
サッカー「トヨタプレミアカップ2010」に出場する湘南ベル
マーレの応援。この試合はタイで行われている天皇杯のよう
なカップ戦の優勝チームとJリーグチームが戦うという企画
のもので、その第1回大会にベルマーレが招待されたのだ。
 ところがこの発表の出たのが1月7日。その時から応援に
行くかどうか迷ったが、期間は日本の連休に重なっており、
ツアー料金なども高めが予想された。それに僕自身が約30年
間海外旅行をしておらず、以前に取り敢えずの準備で作った
パスポートも期限切れの有り様だった。
 それでも町中で格安航空券の案内などを貰うとバンコク行
きの内容なども検討したが、どれも申し込みに期限があった
り、条件の煩いものが多くなかなか決めかねていた。しかし
試写会場に向かう途中で本籍地の区役所の近くを通り掛かっ
た日に、何となく戸籍抄本の発行を受け、その日の午後の試
写の後でパスポートの申請に向かっていた。
 その申請に必要なものは、東京では国立市民以外は戸籍抄
本または謄本と写真だけで、その写真は申請所の入口にあっ
た写真店でモノクロ写真を撮影した。そして写真の出来上が
りを待っているとクレジットカードの申し込みキャンペーン
に参加してくれと声を掛けられた。そのカードは以前に使っ
ていたが、勤めを辞めたときに退会したもの。そのことは話
したが、何でもいいから申し込みをしたら初年度会費は無料
で現金1700円くれるというのでつきあった。
 実は、そのとき撮影したモノクロの写真代は1500円で戸籍
抄本の発行手数料が450円、そこに1700円キャッシュバック
されると差し引き-250円。つまり、パスポートの申請をして
も受け取らなければ手数料は不要なので、この時点で250円
の支出だけでチャンスを留保できることになったものだ。
 ということで、取り敢えず準備は進めたものの、まだ行く
かどうかは決めかねていたのだが…。旅行の後押しになった
のは、2月5日に行われたチームのイヴェントに参加したと
きのこと。そのイヴェントに参加したサポーターの人たちが
誰もタイに行かないという事実に直面し、そこで急遽バンコ
ク行きを決意したのだった。
 そんな訳で、実質的には試合日の1週間前から旅行の算段
を始めたものだが、最初に訪れた町中の格安旅行専門の旅行
会社では「すでにその期間は満席で今さら無理」という回答

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02月20日(日)
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