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On the Production
by 井口健二
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■僕が結婚を決めたワケ、引き裂かれた女、再会の食卓+製作ニュース
主演したシャルト・コプリーに加えて、マット・デイモン、
ジョディ・フォスターという2人のオスカー受賞者の出演が
取り沙汰されている。
上記の原題名は、日本語ではエリュシオンとなるもので、
ギリシャ神話で「善人が死後に住む所」という意味のもの。
ただし映画の内容は厳しく箝口令が敷かれているようだが、
情報によると遠い未来の地球以外の星を舞台にした物語で、
『第9地区』と同様に現代の地球社会の状況を巧みに反映し
た作品になるとのことだ。
製作は前作と同じくMedia Rights Capitalが担当し、配給
権はこれから交渉されるとのこと。因にMRCはユニヴァー
サルと契約があるそうだが、同社にはブロムカンプ監督の本
来のデビュー作になるはずだった“Halo”を蹴った経緯があ
り、一方、『第9地区』のアメリカ配給を手掛けたソニーは
同作の続編の方に執着していて、“Elysium”はそれに当た
らないということのようだ。
しかも、ここに来て2人のオスカー俳優の共演(デイモン
の受賞は演技賞ではないが)では、配給権の交渉にも熱が入
りそうだが、監督自身は何よりハリウッドに束縛されない映
画作りが希望だそうで、その辺もこれからの交渉の鍵になり
そうだ。
* *
お次はすでに何度か報告しているが、一時ブロムカンプの
名前も監督候補に挙がっていた“The Hobbit”の映画化に関
して、それぞれ2012年と13年の12月に公開が予定されている
2部作に、何とイライジャ・ウッドの出演が発表された。
ピーター・ジャクスンの監督で行われる2部作の撮影は、
今年2月からニュージーランドで開始されることになってい
るものだが、その配役では新たにマーティン・フリーマンが
ビルボ・バギンズを演じることと、ガラドリエル役のケイト
・ブランシェット、ガンダルフ役のイアン・マッケラン、ス
メアゴル役のアンディ・サーキスらの再登場は発表され、さ
らにオーランド・ブルームらにも再登場の噂はあった。
しかしイライジャ・ウッドとなると、その役は当然フロド
・バギンズのはずだが、フロドはビルボに指輪を託されるま
ではその存在すら知らなかったはずで、これは一体どのよう
な話の展開になるのか。つまりこれは、JRR・トーキンの
原作に基づくPart 1ではなく、ジャクスンらが新たに書き下
ろしたPart 2での展開となるのだろうが、その知られざる物
語が益々興味の湧いてくるものになってきた。
ところでこの製作に当っては、最後まで懸念されたのが製
作費の半分を負担するMGMの動向だった。しかし今回の報
告では、最終的にこのMGM負担分を、残り半分を出資する
ニューラインの親会社であるワーナーが肩代わりすることに
なり、製作費の問題も解決することになった。またこの肩代
わりと引き換えにワーナーが全世界の配給権も確保すること
になった模様で、これによって2012年、13年の公開も滞りな
く行われることになりそうだ。
ただし今回の契約では、MGMが所有する映画化権の半分
に関しては言及されていないとのことで、これによってもし
かすると作られるかも知れない“The Hobbit”の更なる続編
に関しては、MGMが従前の権利を保有するようだ。それに
してもこんな情報がわざわざ紹介されるのは、当初は3部作
と噂された続編の可能性が、まだ完全には消えていないとい
うことなのかな。
いずれにしても2012年12月の“The Hobbit-Part 1”の公
開が待ち遠しくなるところだ。
* *
続いてもキャスティング関連の情報で、パラマウントが進
めている“Hanzel and Gretel: Witch Hunters”という作品
に、昨年2月紹介の『ハート・ロッカー』でオスカー候補に
なったジェレミー・レナーと、4月紹介の『プリンス・オブ
・ペルシャ』と『タイタンの戦い』にも出ていたジェマ・ア
タートンの出演が発表された。
この作品は、グリム童話で語られた物語の15年後を描くも
ので、オリジナルで彼らを拉致した魔女を倒した兄妹がその
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01月09日(日)
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