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On the Production
by 井口健二
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■making of LOVE、ゴーストキス、ANPO、美人図、ナイト&デイ、メッセージ、キャッツ&ドッグス、純情+製作ニュース
で女がなることは出来ず。ましてや宮廷絵師の役職に就くな
ど有り得ない話だった。
ところが彼女はある事情から宮廷絵師の道を目指さねばなら
なくなる。そこで彼女は、男装で女であることを隠し、当代
切っての宮廷絵師・金弘道(キム・ホンド)に弟子入り。宮
廷の図画署にも出入りして才能を発揮して行く。
その一方で彼女は市井の風俗にも興味を持ち、その姿を好ん
で描くようになる。その行動の中で彼女は恋を知り、それが
彼女の絵を一層深めて行くことになる。こうして「惠園傳神
帖」が描かれるが…
実際にシンが女性であったかどうかは別として、本作では、
「惠園傳神帖」の中の何点かについてその絵が描かれた経緯
などを再現しながら巧みな物語が構築されて行く。それは確
かに絵師が女性であった方が辻褄が合う様にも見える。
そんな物語が、豪華絢爛に再現された18世紀朝鮮王朝の様子
と、かなり激しい官能描写と共に描かれる。因に韓国ではこ
の官能描写も大きな話題になったようだ。
主演は、2004年『下流人生』などのキム・ミンソン、共演は
2006年『モダン・ボーイ』などのキム・ナムギル。他に、キ
ム・ヨンホ、チュ・ジャヒョン等が出演している。監督は、
2006年5月紹介『僕の、世界の中心は、君だ。』などのチョ
ン・ユンスが担当した。
なお本作は、2008年に本国で公開され4週連続興行第1位の
大ヒットを記録したもので、日本では8月21日から開催され
る「韓流シネマフェスティバル2010」でオープニング作品と
して上映された後、9月25日から一般公開される。
『ナイト&デイ』“Knight and Day”
『ミッション:インポッシブル』のトム・クルーズと、『チ
ャーリーズ・エンジェル』のキャメロン・ディアスの共演、
昨年6月紹介『3時10分、決断のとき』のジェームズ・マン
ゴールド監督によるロマンティック・アクションドラマ。
ふと乗り合わせた旅客機でスパイ同士の闘争が始まり、居合
わせた女性がそれに巻き込まれる。そして彼女の窮地を救っ
た男は、彼女を世界を股に掛けた冒険アクションへと導いて
行く。
前回紹介した『ソルト』が元々は男性主人公だった時に主演
をオファーされていたクルーズが、それを蹴って主演したこ
とでも注目されていた作品だが、どちらも007ばりに強烈
なアクションが展開されるスパイ・アクションだった。
ただ、どちらかと言うと『ソルト』の主人公が単独行動で、
007やジェイスン・ボーンに似ているのに対して、本作で
はヒロインとのバランスもあり、その辺がクルーズにこちら
を選ばせた理由とは考えられる。
でも、いずれにしても荒唐無稽とも言えるアクションが連続
して描かれる作品ということには変りはないのだが…
ただ本作では、それに加えてウイチタ、ニューヨーク、ボス
トンのアメリカ国内から、セビリアの闘牛祭や古都ザルツブ
ルグでの闘争劇、アルプスを走る列車内での格闘にアゾレス
諸島など、ヨーロッパ各地でのロケーションも楽しめる作品
になっている。
共演は、今年1月紹介『17歳の肖像』などのピーター・サ
ースガード、2006年11月3日付で紹介した『リトル・ミス・
サンシャイン』などのポール・ダノ、それに2008年12月紹介
『ダウト』でオスカー助演女優賞の候補になったヴィオラ・
デイヴィス。
ところで、これは映画の本編とは関係ないが、この試写会は
東京西銀座の有楽座で行われた。ところが上映中に会場の前
方ドアから出入りする連中がいて、扉が開く度に廊下の照明
が目に入り鑑賞の妨げになった。
他にもスクリーン裏に光が入っていて影が写っているのも気
になった。一般興行が同じかどうか判らないが、もしそうな
らこれには観客は文句を言うべきだろう。
『メッセージ そして、愛が残る』“Afterwards”
2004年にフランスで出版され、120万部突破のベストセラー
を記録したギヨーム・ミュッソ原作の小説“Et Après...”
からの映画化。
主人公のネイサンは敏腕弁護士だった。しかし現在の彼は幼
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08月01日(日)
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