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On the Production
by 井口健二
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■ミレニアム2/3、愛の言霊、シングルマン、GARO、おにいちゃんのハナビ、スプリング・フィーバー、REDLINE+他
意図なのかどうかの判断もできなかったが、ディジタル上映
でのこの種の問題は早く解消してもらいたいものだ。
『GARO THE MOVIE 3D:
RED REQUIEM』
テレビ東京系列の深夜枠で、2005年10月から2006年3月まで
全25話放送された特撮番組『牙狼<GARO>』からの3D
劇場版。
2001年に放送された『鉄甲機ミカヅキ』などの特撮映像クリ
エーター雨宮慶太の原作監督による作品で、ホラーと呼ばれ
る人間の邪心に取り憑く魔獣が蔓延る世界を背景に、その魔
獣を退治する魔界騎士と呼ばれるダークヒーローの活躍を描
く。
先のテレビシリーズで活躍した主人公が再登場し、新たな魔
獣に襲われた港町を巡って、その町を守って来た魔界法師と
呼ばれる者たちと、そこに現れた伝説の魔界騎士の活躍。そ
こに生じる確執などが、CGI・VFXを多用したアクショ
ンドラマで展開される。
魔獣ホラーの気配を追ってその男は港町に現れた。しかしそ
の町には強力なホラーの痕跡はほとんど感知されていなかっ
た。
そんな町中で魔界法師たちが一体のホラーの正体を見破り追
い詰めていた。しかし相手もそこそこに強力で多少手子摺っ
ていたとき、そこに現れた1人の男が伝説の黄金の騎士に変
身してそのホラーを倒してしまうのだったが…
その黄金の騎士の男は、より強力なホラーがその町のどこか
に潜むとして魔界法師たちに協力を求める。しかし3人の法
師の内の1人は、彼との協力を拒否して自らそのホラーを倒
してみせると宣言する。
やがて、怪しげなクラブに潜むホラーの居所が判明するが、
そこには魔界騎士をも危うくする罠が張り巡らされていた。
物語自体はこの手の作品では有り勝ちな展開で、特に目新し
いとは思わなかったが、元々が深夜番組ということで、それ
なりに人間の欲望など大人向けのテーマは取り入れられてい
る。しかも本作はR−12指定ということでそれなりのシーン
も登場する。
主演は、テレビシリーズと同じく小西遼生(番組放送後に改
名)。共演は元新体操選手という松山メアリ、影山ヒロノブ
(声優)、斎藤洋介、倉貫匡弘。また敵役には笠原紳司、江
口ヒロミ。さらに津田寛治、中尾彬らが脇を固めている。
アクション監督をアメリカ版『パワー・レンジャー』などの
横山誠が担当し、実写部分のワイアーアクションからCGI
を駆使したアクションまで見事に描いている。特に、松山の
特技を活かしたアクションはなかなかのものだった。
それに3Dの効果も、妙なケレンもなく的確に描かれていた
ように思えた。R−12指定ということでもあるし、大人の鑑
賞に耐える作品にはなっていたようだ。
『おにいちゃんのハナビ』
毎年9月9日に新潟県小千谷市片貝町で行われ、世界記録の
四尺玉花火が打ち上げられることでも有名な片貝まつり。そ
こで取材されて2005年に放送されたテレビドキュメンタリー
に基づくドラマ作品。
片貝まつりで打ち上げられる花火は、町民たちが子供の誕生
や、その年に逝った家族への追悼、さらに学校の同窓生同士
が成人や還暦を迎えた節目などに、それぞれの思いを込めて
神社に奉納しているものなのだそうだ。
そんな片貝町に住む主人公の一家は、東京から娘の喘息の療
養をかねて引っ越して来た。しかし病身でありながら活発な
妹はすぐに友達もできて新生活に馴染むが、成績優秀だった
兄は馴染めず、妹が退院してきた日も部屋に引き籠もったま
まだった。
そんな兄を心配する妹は、兄を町に誘い出したり、花火を打
ち上げる同窓生の仲間に紹介したり、アルバイトを始めさせ
るなど引き籠りからの脱却を画策するが…。その一方で、妹
の病状は着実に進行していた。
出演は、今年は1月に紹介した『ソラニン』など出演作5本
が公開されるという高良健吾と、2008年6月紹介『コドモの
コドモ』などの谷村美月。他に、大杉蓮、宮崎美子、塩見三
省、佐藤隆太、佐々木蔵之助らが脇を固める。
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07月04日(日)
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