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On the Production
by 井口健二
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■P野ばら、ボローニャ…、瞬、上海アニメ、アリス・イン・ワンダーランド、ハーツ & マインズ、蜘蛛の拍子舞/身替座禅+製作ニュース
内にいろいろな水辺の生物と出会うというお話で他愛ないも
のだが、おたまじゃくしの中にはちょっと色の違うものもい
たりして、それらがちゃんとアニメートされていた。
ただ、物語の後半でナマズと訳されていた生物に手足があっ
たようで、でも山椒魚にしてはナマズ髭があったし…あの生
物は一体なんだったんだろう。水墨画なので絵柄は素朴なの
だが、それだけによけい作るのが大変な作品のようにも思え
た。
他にAプログラムでは、1980年製作『三人の和尚』、83年製
作の切り絵水墨画アニメーション『鴫と烏貝』、84年製作の
切り絵アニメーション『火童』、85年製作の水墨画アニメー
ション『鹿を救った少年』が上映される。いずれも素朴な民
話に基づく作品のようだ。
その他、Bプログラムでは1979年製作『ナーザの大暴れ』、
81年製作『猿と満月』、82年製作『鹿鈴』、Cプログラムで
は88年製作『不射の射』、63年製作『牧笛』、83年製作『蝴
蝶の泉』、88年製作『琴と少年』が上映される。
最近では、ハリウッド資本によるCGIアニメーションの製
作でも頭角を表わしてきている上海アニメーションだが、今
回はその歴史を垣間見られる企画のようだ。
『アリス・イン・ワンダーランド』
“Alice in Wonderland”
『チャーリーとチョコレート工場』などのゴールデン・コン
ビ=ジョニー・デップとティム・バートン監督による2007年
『スウィーニー・トッド』に続く最新作。
ディズニーが1951年にアニメーション化したルイス・キャロ
ルの原作に基づく物語から、その13年後、アリスが19歳に成
長した時に起きる新たな冒険が、実写3Dによる映像化で描
かれる。
今回の物語の発端でアリスは悪夢にうなされている。それは
子供の頃から見続けている服を着たウサギや、いかれた帽子
屋が開催する奇妙なお茶会、それにしゃべる芋虫などが登場
するものだ。しかし貿易商を営む父親は、言葉巧みに彼女を
励ましていた。
そんなアリスも19歳に成長し、とある貴族の屋敷でその息子
の求婚を受けることになる。そのため盛大なパーティも催さ
れるのだが。そこでアリスは、庭の片隅に服を着たウサギが
居るのを観てしまう。そしてその後を追って行くと…
オリジナルが夢おちのお話だからこの発端はなるほどと思わ
せる。因にプレス資料によると、幼いアリスは自分の訪れた
世界がアンダーランドと呼ばれていたのに、ワンダーランド
と聞き違えていたのだそうだ。
ということで、キャロルの原作に基づく1951年のアニメーシ
ョンに登場した摩訶不思議な住人たちが次々に現れるアンダ
ーランドでの大冒険が開幕する。そこは以前のアリスが消え
てから赤の女王が復活した、昔以上の恐怖の世界だった。
アリス役は、2008年Variety紙選出「10人の観るべき女優」
にも選ばれたミア・ヴァシュイコヴスカ(海外データベース
ではこのように発音すると書かれていたようだ)
他に、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン
・ハサウェイ、クリスピン・グローヴァーらが共演。さらに
声の出演でマイクル・シーン、アラン・リックマン、マイク
ル・ゴーフ、クリスファー・リーらが登場する。
物語は、キャロルの原作というより、ディズニーのアニメー
ションに基づいているから、予習をするならDVDを観た方
が良さそうだ。ただし、グローヴァーの演じるハートのジャ
ックが片目だったり、原作に関わらないトリヴィアも沢山あ
ったようだ。
脚本は、1991年『美女と野獣』、94年『ライオン・キング』
なども手掛けたリンダ・ウルヴァートン。運命論と女性の成
長を巧みに織り込んで、特に若い女性にアピールしそうな作
品になっている。そこにデップの出演なら申し分ない作品だ
ろう。
『ハーツ・アンド・マインズ』“Hearts & Minds”
1975年4月30日のサイゴン陥落で終結するヴェトナム戦争の
真実を描いて1974年に製作され、1975年のアカデミー賞で長
編ドキュメンタリー部門を受賞した作品。
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03月21日(日)
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