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On the Production
by 井口健二
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■第183回
その作品に主演したロン・チャニーJr.とメイクアップアー
チストのジャック・P・ピアースにオマージュを捧げたいと
考えていた。そのためCGIによる変身は最初から考えてお
らず、当初はリックに参加してもらえるかどうかも判らなか
ったが、オファーをしたところ快く引き受けてくれた」との
ことだ。
 そしてそのリックとの作業は、「毎日がLove & Hateの繰
り返しで、毎朝4時間掛けてメイクをして徐々に狼男になっ
て行くとき時には嬉しさで一杯だったが、1日の撮影を終え
て2時間掛けてメイクを剥がす時は憎しみが湧いてきた」と
のこと。本当にこの作品を愛して止まないデル・トロという
感じの回答だった。
 また、撮影開始の直前になって監督が交替したことに関し
ては、「当初の監督の狙いも素晴らしいものだったが、主人
公が変身する以前からかなり凶暴で変身の意味が…。それに
比べてジョー・ジョンストンの狙いは直線的で判りやすいも
のに作品を仕上げてくれた」とのこと。作品を観た感じは、
そつ無く撮っているという風にも取れたが、監督自身の狙い
がそこにあったということらしい。そしてデル・トロは本作
の製作者でもある訳で、その製作者がジョンストンの狙いを
理解した上での交替劇だったようだ。
        *         *
 ここからは製作関連のニュースを紹介しよう。     
 先週報告したデイヴィッド・S・ゴイヤーが“Superman”
に参加するという情報に関連して、監督のクリストファー・
ノーランがロサンゼルス・タイムズ紙に語ったという記事が
紹介された。
 それによると、ノーランとゴイヤーが“Batman”の第3作
の検討中にゴイヤーから突然、「“Superman”をやるならこ
んなアプローチではどうか?」というアイデアが出されたと
のことだ。そしてノーランはそのアイデアに感激、直ちに妻
で製作者のエマ・トーマスに報告して、ワーナーにもそのア
イデアが紹介されたということだ。
 従って、前回ワーナーがゴイヤーにコンタクトしたという
のは、このゴイヤーのアイデアにワーナーが反応したという
ことになる訳で、これは実現の可能性が極めて高いと言えそ
うだ。勿論そのアイデアの内容に関してはノーランは明らか
にしていないし、ノーランが監督するかどうかも明確にはし
ていないものだが、ノーラン自身がそのアイデアには非常に
興奮したと発言しており、このまま行けば“Batman”の2作
に続くコラボレーションは実現しそうだ。
 ただし“Superman”の次回作は、前回も紹介したようにそ
の製作のタイムリミットが切られていて、それに従うと公開
は遅くとも2013年に予定される。一方、『ダーク・ナイト』
に続く“Batman”の新作の公開もその頃が予定されており、
このままではノーランはどちらかを選ばなければならない情
勢となる。
 さらに、ゴイヤーはこれから脚本の執筆に取り掛かるが、
“Batman”の新作の脚本にはすでに監督の兄弟のジョッシュ
・ノーランが取り掛かっているとの情報もあって、このまま
では“Batman”の新作が先行して製作されることになりそう
だ。さてこの状況で、ノーラン監督はどのようにして2本の
映画製作を進めるのか、これは本当に楽しみなことになりそ
うだ。
        *         *
 次は、2008年11月15日付第171回で紹介の“The Wonderful
Wizard of Oz”の計画が、日本では4月に公開予定の『アリ
ス・イン・ワンダーランド』の大ヒットのお陰で再燃してい
るようだ。
 この計画では、当初はジョン・ブアマン監督が1939年版の
MGM作品“The Wizardof Oz”(オズの魔法使い)をリメ
イクするというものだったが、現在はいろいろな方向性で検
討が行われているようだ。そしてその中では、“Shrek”の
第4作を手掛けたダーレン・レムケがミステリー調の物語を
構築しているものや、1997年『スポーン』を手掛けたトッド
・マクファーレンのアイデアから2005年『ヒストリー・オブ

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03月15日(月)
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