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On the Production
by 井口健二
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■アヒルの子、ビルマVJ、桃色のジャンヌ・ダルク、BOX 袴田事件 命とは+製作ニュース他
され、検察官による起訴状の書き直しという異例の手続きの
末に死刑判決が下された。
しかもその判決は、本来は全員一致でなければならない3人
の判事の多数決で決定され、判決に反対していた主任判事が
慣例に従い判決文を作成するも、そこでも異例の付記によっ
て警察の捜査のあり方に疑問が呈されていたという。
という実話に基づく作品だが、映画は袴田死刑囚は無実とい
う主張に沿ったもので、その中では、警察の捜査が一刑事の
直感で犯人を決定した上での見込み捜査であったことや、暴
力的な尋問の様子、「新証拠」の捏造の証明などが克明に再
現されている。
それはまあ、何処までが真実かは部外者の僕らには判断でき
かねる問題だが、「新証拠」の捏造の解明に至る部分などは
それなりに納得できるものにもなっていた。しかしそれでも
再審請求は認められていないのが現実のようだ。
出演は判事役に萩原聖人、袴田役に新井浩文。他に石橋凌、
葉月里緒奈、村野武範、保坂尚希、ダンカン、須賀貴匡、中
村優子、雛形あきこ、大杉蓮、志村東吾、吉村実子、岸部一
徳、塩見三省、國村隼らが共演している。
脚本監督は、2008年11月紹介『ZEN−禅−』などの高橋伴
明。監督はこの作品で裁判員制度の発足によって人が人を裁
くことの重大さを訴えたかったとのことだ。
自供偏重だった以前の警察で、このような自白の強要が行わ
れていたことは想像に難くないし、それが現在はなくなった
のかと言うことでは、それも疑問に感じるところだ。そんな
でっち上げの証拠で裁判が行われる。
しかも今後の裁判では、裁くのは一般市民による裁判員。一
般人がこのような不正を見抜けるものか…。取り敢えず僕が
選ばれたら、警察が出す証拠は全てでっち上げという立場で
行くことにしよう。
* *
ニュースの最初は1月25日付第182回で紹介したVES賞
の結果報告で、『アバター』はほぼ予想通り、作品賞、単独
VFX賞、アニメーションキャラクター賞、マットペインテ
ィング賞、ミニチュア賞、背景賞を獲得、『第9地区』に譲
った合成賞を除く6部門の受賞となった。その内の複数候補
となっていた単独VFX賞はネイティリのシーン、背景賞は
ジャングルのシーンでの受賞となっている。
その他の部門では、VFX主導でない映画のVFX作品賞
は『シャーロック・ホームズ』、アニメーション作品賞及び
アニメーション映画におけるキャラクター賞、エフェクトア
ニメーション賞は、それぞれ『カールじいさんの空飛ぶ家』
が受賞。結局、合成賞以外は『アバター』と『カールじいさ
ん』が取れるだけ取った形で、特に『カールじいさん』のア
ニメーション賞は完勝となったものだ。
まあ大体この手の賞では特定の作品に受賞が集中する傾向
が強いが、『アバター』はこのままアカデミー賞にも雪崩れ
込めるのだろうか。その結果ももう直ぐ判るところだが…
* *
後は製作ニュースで、まずは共同製作で『9』を成功させ
たティム・バートンとティムール・ベックマンベトフの両製
作者が再度手を組んで、セス・グラハム=スミス原作による
“Abraham Lincolin: Vampire Hunter”という作品の映画化
を手掛けることが報告されている。
この作品は、題名通り第16代アメリカ大統領が吸血鬼ハン
ターになるもののようだが、その背景には歴史的な事実もい
ろいろ織り込まれていて、そこではリンカーンがホワイトハ
ウスの住人となった真の目的や、南北戦争の真の原因などが
別の側面から描かれるとのことだ。
因にこの原作者のグラハム=スミスは、先にナタリー・ポ
ートマンが製作主演することでも話題になった“Pride and
Prejudice and Zombies”という作品の原作者でもあって、
どちらもかなり捻った作品になりそうだ。なおこちらの作品
は2011年の公開予定ですでに準備が進められている。
そして今回の計画では、バートンらが自己資金でグラハム
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03月07日(日)
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