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On the Production
by 井口健二
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■幼獣マメシバ、僕とママの黄色い自転車、モーニング・ライト+製作ニュース
その抜粋がネットで紹介されていた。
それによると、まず1本目は物語的にはJRR・トーキン
の原作の通りのものとされるが、その雰囲気は原作の童話よ
りは少し映画版『LOTR』に似せたものになるとのこと。
それはまあ映画化の3部作のファンを取り込む訳だから当然
のことだろう。そして第2作では、『ホビットの冒険』から
『旅の仲間』までの間の60年間を新規に描くとされているも
のだが、ここでは、主にガンダルフ及び白の会議によるドル
・グルドゥアを巡るモルドールとの戦いを描くとの発言が、
監督と脚本も務めるデル=トロからなされているようだ。
ところがこの構想では、再登場が期待されているエルフや
人間たちの多くが描かれないことになってしまうもので、す
でに参加を表明している多くの俳優たちの出番が無くなって
しまうことが、Empire誌の情報でも問題にされていた。つま
りこの構想では、ガンダルフとエルロンドは登場できるが、
その他のキャラクターの出番はなさそうなのだ。
ということで、俳優たちとの約束は反故にされてしまうの
か…となる訳だが、そこで1つ考えたのは、確か当初ジャク
スンがこの構想を生み出したときには、2006年12月1日付の
第124回でも触れたように、繋ぎの60年間を2部作とする計
画もあったということ。従って、今回のインタヴューの発言
でその辺の計画が再燃しているのだとすればそれも面白くな
るところだ。
元々“The Hobbit”を2部作で映画化するという計画は、
MGMが参加を表明した際に同社の側から出されたもので、
ジャクスンの意向は不明だった部分もあり、今回の発言から
はいろいろ期待してしまうところがありそうだ。
* *
次も続報で、昨年11月15日付の第171回で紹介したアイザ
ック・アジモフ原作“End of Eternity”(邦題:永遠の終
わり)の映画化に関し、その監督として、日本では5月22日
に公開されるポリティカルフィクション“State of Play”
(消されたヘッドライン)などのケヴィン・マクドナルドと
の契約が報告された。
原作はアジモフ作品には珍しいタイム・トラヴェルをテー
マにしたもので、時間旅行が実用化された世界を背景に歴史
改変を修正する政府機関の係官を主人公としたもの。ところ
がその主人公が修正すべき時間軸だけに存在する女性に恋を
して…というお話だ。
そしてこの計画は、当初はトム・クルーズとパラマウント
が権利を持っていたものだがキャンセルされ、現在はフォッ
クス傘下のニュー・リジェンシーで準備が進められていた。
その計画に、マクドナルド監督の起用が発表されたものだ。
なお脚本は、以前の報告でも監督の意向に従うとされていた
もので、これからマクドナルドが決めることになるようだ。
因に、『消されたヘッドライン』の脚本は『アルマゲドン』
などのトニー・ギルロイと、“Lions for Lambs”などのマ
シュー・マイクル・カーナハンが担当していた。
その他のマクドナルド監督の作品で、“The Last King of
Scotland”の脚本は、『フロスト×ニクソン』のピーター・
モーガンと、『シャーロット・グレイ』のジェレミー・ブロ
ックが担当していたもので、この顔ぶれなら誰が起用される
ことになっても面白くなりそうだ。
製作時期は未定だが、準備中の計画としてはすでにデータ
ベースなどにも登録されているようだ。
* *
5月15日に世界一斉公開される“Angels & Demons”(天
使と悪魔)の作品紹介は次週には何とか出来そうだが、それ
に関連してダン・ブラウン原作によるロバート・ラングドン
教授シリーズの第3作が今年9月15日に刊行されることにな
り、その映画化権をコロムビアが獲得したと発表された。
その題名は“The Last Symbol”ということまでは発表さ
れているが、内容に関しては一切秘密。ただし本作の当初の
題名は“The Solomon Key”とされていたのだそうで、物語
のヒントは何となくありそうだ。また出版される題名では、
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05月03日(日)
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