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On the Production
by 井口健二
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■USB、ボルト、フィースト2、海の上の君は…、そんな彼なら捨てちゃえば?、ブッシュ、消されたヘッドライン+製作ニュース
ード捜しは、そんな兄の軌跡をたどる旅にもなって行く。そ
してそこにはいろいろな出会いや新たな世界が開けて行く。
主演は『神様のパズル』などの谷村美月。共演は、『さらば
仮面ライダー電王』の桜井通、『エリートヤンキー三郎』の
山本ひかる、『コドモのコドモ』の甘利はるな。その脇を、
伊藤裕子、山本太郎、大杉漣、津田寛治、『サンシャイン』
の麻宮美果らが固めている。
もの捜しが亡き人の軌跡を辿り、そこに主人公の目標が生ま
れて行くという展開は過去の映画にもありそうなお話だが、
そこに茅ヶ崎から江の島までの海岸の風景が重なって、とに
かく明るく元気な作品を観せて貰った。
因に、隣町の平塚で生まれ育った僕は、今でも月に数回茅ヶ
崎通過してサッカーの応援に行くが、映画には以前に平塚競
技場に来てくれていた茅ヶ崎高校のチアリーディング部の姿
や、HANAダンスタジオの生徒の演技なども登場して嬉しく感
じられた。
ただ、その隣町の平塚の話が一切出てこないのも気になった
ところだが、実は『サンシャイン』の試写の時に「平塚市長
にも表敬訪問に行ったが、けんもほろろだった」というよう
なぼやき声が聞こえてきて、そんな影響かなとも思ってしま
った。
もっとも海流の関係で、茅ヶ崎で流されたものが江の島方向
に行くのは理に叶った話ではあるのだが…。現平塚市長の地
元意識の低さも地元民には良く知られたところなのだ。
『そんな彼なら捨てちゃえば?』
“He's Just Not That Into You”
『SEX AND THE CITY』の脚本スタッフだったグレッグ・ベー
レントとリズ・タシーロ共著によるベストセラー本からの映
画化。男女の出会いも複雑な現代社会の中で、恋に憧れる男
女の姿がアンサンブル劇として描かれる。
アンサンブル劇の中心となるのは『ウォーク・ザ・ライン』
などのジェニファー・グッドウィン扮するジジ。失恋履歴多
数の彼女は出会った男のいろいろなサインに心をときめかせ
るが、『ギャラクシー・クエスト』などのジャスティン・ロ
ング扮するバーテンダーのアレックスには、いつも「それは
違う」と忠告される。
因に原題は「彼は君には興味が無い」というような意味だそ
うで、そんな男女の心のすれ違いが、上映時間2時間10分に
たっぷりと描かれている。監督は2005年9月に紹介した『旅
するジーンズと16歳の夏』などのケン・クワピス。この種
の作品はお手のものだ。
上記以外の出演者は、ジェニファー・アニストン、ジェニフ
ァー・コネリー、ドリュー・バリモア、スカーレット・ヨハ
ンソン、ベン・アフレック、ケヴィン・コノリー、ブラッド
リー・クーパー、そしてクリス・クリストファースン。
主役級を揃えた女優陣に比べて男優がちょっと弱いような感
じもするが、映画自体がそういうお話なのだからそれは仕方
がない。それにしても、アニストン、コネリーの2人が、正
に填り役という感じなのも面白かった。
なお映画の製作はフラワー・ピクチャーズ。従ってバリモア
は製作総指揮も兼ねているもので、彼女の交遊関係も伺われ
る作品でもあるようだ。脚本は、バリモア主演の1999年作品
『25年目のキス』などのアビー・コーンとマーク・シルヴ
ァスタインのコンビが担当している。
アンサンブル劇というのは、話が入り組んでくると結構観て
いて混乱することがあるものだが、その点では本作は整理も
うまく着いている感じがした。もっとも本作では女優陣に見
慣れた顔が多くてそれも判りやすかった所かも知れない。そ
の分、男優側ではちょっと混乱してしまったが…
いずれにしても、今まであまり描かれなかった男女の本音が
観える作品ということでは、今更こういう事態には陥らない
と思う者にとっても面白く観ることができた作品だ。
『ブッシュ』“W.”
1991年『JFK』、1995年『ニクソン』を手掛けたオリヴァ
・ストーン監督が、3度目に挑んだアメリカ大統領を描く作
品。しかもアメリカでは、本人が在職中の昨年10月に公開さ
れたものだ。
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04月19日(日)
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