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On the Production
by 井口健二
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■臨時号(夏休遠征報告)
いて、本当はそれも観たかったのだが、事前の調べで上映ス
ケジュールの合わないことが判っていた。ところが現地に来
てみると、この設備では2Dしか上映できないようなので、
それならと諦めもついたものだ。
 その後は地下鉄−JRを乗り継ぎ東岸和田駅に着いたが、
ここで駅前にタクシーがいない。先に着いた人はタクシーに
乗ったということだがそれが出払っていたのか、大通りに出
ても流しもおらず、30分近くをテクテク歩いて会場に向かう
ことになった。そのため総会には遅刻したが、重要議題には
間に合ったようで、大過はなかった。
 その後は夕方の親睦パーティまで会場をぶらぶらしたが、
その中で見せて貰った「手作りプラネタリウムと立体映像」
に感心した。これは、工房ヒゲキタという人が自作で投影星
数6000個というプラネタリウムを作り、さらに自作のエアド
ーム式の設備で上映しているもので、プラネタリウムも見事
なものだったが、さらに赤青のランプを使って立体模型の影
を投影し、赤青の眼鏡で観る立体映像もなかなかで、ドーム
スクリーンでの立体映像の迫力を堪能した。
 実際、自分自身のドームスクリーンでの立体映像体験は、
科学博と花博での富士通館しかないが、実は昼間観たオムニ
マックスでもディジタルの上映設備にすれば、Dolby-Dなど
の方式による立体化が可能と言われている。これを踏まえて
8月1日付で紹介した東急レクリエーションが計画している
IMAXシアターの中で、新規に作られる劇場の内の1館くらい
はドームスクリーンにして欲しくなったものだ。集客力など
未知数ではあろうが、実現すれば話題になることは間違いな
い。ぜひともやってもらいたいものだ。
 後は、昨年のワールドコンでも見物したペリー・ローダン
の部屋などを覗いて時間を過ごし、親睦パーティでは乾杯の
発声を担当し、22時大阪駅出発のバスに間に合わせるため、
20時過ぎに会場を後にした。
        *         *
 今回の旅行では、熊本遠征の際に利用した大阪−九州間の
夜行快速ムーンライト九州が1週間前に終了しており、やむ
なくこの間は夜行バスを利用した。
 夜行バスは初めてだが、試写室などで窮屈な座席は慣れて
いるつもりなので、往復には4列スタンダードの路線を利用
した。しかし、往きは乗客もまばらで気楽だったが、満席の
帰りは、平気で座席を倒す者がいてかなり往生した。3列仕
様のバスならいざ知らず、スタンダードの仕様ではもう少し
譲り合いを…今の人は考えないのかな。前列の乗客はそこそ
この年齢にも見えたが。
 その往きのバスは小倉で下車して、ここからは青春18切符
の出番となる。そこでまず下関に戻ることにした。これは熊
本遠征の時に食べ損ねた「ふぐ弁当」を期待したものだが、
残念ながら販売期間は10月−3月のみで今の時期は売ってお
らず、替りに地元の金子みすヾの詩が添えられて、小河豚唐
揚げや鯨竜田揚げの入った「みすヾ潮彩弁当」というものを
食した。味はまあ良かった。しかし「ふぐ弁当」にはまた挑
戦したいものだ。
 その後は、博多で帰りのバスの集合場所を確認し、吉野ヶ
里公園駅に向かった。ここは鳥栖から長崎本線に乗り換えて
3駅目で、近くには言わずと知れた吉野ヶ里遺跡がある。
 その遺跡は駅から700mほどのところにあって、炎天下の
田園地帯を歩くのはかなりの暑さだったが、湿度も低く意外
と爽やかだった。そして辿り着いた公園は、広大な発掘跡地
に何棟もの建物が復元されて何れも入ることが出来、中には
高見櫓のようなものもあって、そこに登るとなかなか壮大な
眺めだった。
 これらの建物は、特に絵が残されていたようなものではな
いが、出土した当時の工具などから推察して、当時あったで
あろう工法に従って建設されたとのこと。「その姿はあくま
でも想像です」と案内の人は強調していたが、実は全体の風
景が手塚氏の「火の鳥」の古代編にそっくりで、これもまた
何となくノスタルジー。1週間の内に未来と過去の手塚さん

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09月10日(水)
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