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On the Production
by 井口健二
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■第157回
編映画“George Lucas in Love”で、原案と出演もしていた
俳優兼脚本家のティモシー・ドウリングが執筆したもので、
物語は、子供時代には宝捜しに明け暮れていた4人の仲間が
高校の同窓会で再会し、彼らがやり残した最後の宝捜しを完
遂しようとするもの。
 実は、この内容だけ読むと、2005年10月14日付で紹介した
『トレジャー・ハンターズ』を思い出してしまうところもあ
るが、ワーナーとハイマンが、しかもこれだけの金額で契約
したのだから、相当の作品ということなのだろう。
 因にドウリングは、俳優では2003年『T3』に救急救命士
の役で出演していたそうだが、脚本家としては、現在ドリー
ムワークスで“She's Out of My League”という作品が撮影
中の他、コロムビアで“Outsourced”という作品が製作準備
中となっている。
 1999年の作品は、確か前年に公開された“Shakespeare in
Love”に引っ掛けたコメディだったと思うが、それを手掛け
たドウリングは基本コメディの人と思われ、今回も楽しい作
品を期待したいものだ。
        *         *
 『オーシャンズ13』の後は、ベニチオ・デル=トロが革
命家チェ・ゲヴァラに扮した2部作の“Guerrilla”“The
Argentine”を製作監督していたスティーヴン・ソダーバー
グの次回作として、“The Informant”と題された作品の準
備が進められている。
 この作品は、2005年にエンロン事件を扱ったベストセラー
“Conspiracy of Fools”などを発表しているカート・エイ
チェンワルドが、2001年に発表した大手食品会社による商品
の価格操作に関る詐欺事件を描いた実話に基づく作品で、実
は2003年にソダーバーグの次回作として、マット・デイモン
の主演と共に紹介されたことがある。しかしその時は頓挫、
それがようやく実現することになったものだ。
 物語は、デイモン扮する科学者が、スコット・バクラが演
じるFBIの捜査官と協力して事件を暴いて行くことになる
ものだが、これがかなり危険な潜入捜査だったようで、相当
にドラマティックな展開が期待できそうだ。なおソダーバー
グ作品では、2000年の『エリン・ブロコビッチ』も同様の社
会的な題材を扱っていたが、実はソダーバーグは、今年のオ
スカー候補になった『フィクサー』の製作にも関っており、
基本的にこの種の作品がお気に入りのようだ。
 脚色は、デイモン主演の『ボーン・アルティメイタム』を
手掛けたスコット・Z・バーンズ。つまり、2003年当時から
主演が決まっていたデイモンが彼の脚本を気に入って推薦し
たようだが、それがさらにソダーバーグのお眼鏡に掛かった
とあれば大したものだ。因にバーンズは、2006年のオスカー
長編ドキュメンタリー部門受賞作『不都合な真実』の製作も
務めており、元々その方面の素養はあったとも言えそうだ。
 なお、脚本家のバーンズは、デイモンの主演で検討されて
いるシリーズ続編“Untitled Jason Bourne Project”にも
起用が決まっているようだ。
        *         *
 ここからはSF/ファンタシー系の情報を紹介しよう。
 まずは、リュック・ベッソン監督、フレディ・ハイモア、
ミア・ファーロー共演で、日本では昨年公開された“Arthur
et les Minimoys”(アーサーとミニモイの不思議な国)の
続編についての発表が行われた。
 この続編については、元々ベッソンが執筆した原作にも、
“Arthur et la vengeance de Maltazard”と“Arthur et
la guerre des deux mondes”という続編があり、今回の発
表では、それがそのまま映画化されることになったものだ。
因に、当初の計画では、第2作と第3作はまとめて1本にし
て映画化するという話もあったが、第1作の世界的なヒット
で3部作は3部作として映画化することになったらしい。
 そしてその2作を、本国フランスでは“…Maltazard”が
2009年12月9日、“…mondes”は2010年12月に公開すること
も報告されている。
 さらに製作状況に関しては、実はハイモアとファーローの

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04月15日(火)
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